トータルリワードとは?報酬体系とメリット、導入方法を詳しく解説

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トータルリワードとは?報酬体系とメリット、導入方法を詳しく解説

目次

「トータルリワード」とは、金銭的な報酬以外にも、非金銭的報酬を含めた「総合的な報酬体系」をおこなう報酬体系です。

金銭的な報酬とは、基本給や賞与、福利厚生を指し、非金銭的な報酬とは、キャリア開発の機会や職場環境などを指します。

トータルリワードは、企業や従業員にどのようなメリットをもたらすのでしょうか。

本記事では、トータルリワードとはなにか、企業にもたらすメリットや、実際の導入方法について解説します。

トータルリワードとは

トータルリワードとは「金銭的報酬」と「非金銭的報酬」の2種類の報酬を、総合的に管理する報酬体系です。

一般的には、多くの企業が労働の対価として「給与」「賞与」「福利厚生」などの金銭的報酬を従業員に支払っています。

しかし近年では、金銭的な報酬以外に「やりがい」「自己成長」「仕事の面白さ」などの、目に見えない価値を報酬として望む人材が増えてきていることから、トータルリワードという概念が普及しはじめました。

独自の魅力的な報酬パッケージを構築し、従業員に提供する企業も増えています。

金銭的報酬とは

金銭的報酬は、トータルリワードにおける報酬の根幹であり、代表例として以下があげられます。

  • 基本給
  • 賞与
  • 株式報酬
  • 福利厚生

金銭的報酬の具体例を詳しく解説します。

基本給

従業員の生活の糧となる基本給は、労働の対価としてすべての従業員に対して支給されます。

当たり前に支給されるため、労働の充実感を満たす要素になりづらい傾向があります。

基本給は同業他社とも比較しやすく、優劣を知ることがモチベーションを左右するケースもあります。

賞与

賞与(ボーナス)も、金銭的報酬のひとつです。

従業員の成果や貢献度、あるいは企業の業績目標の達成度などに基づいて計算され、年に一度、または特定の期間ごとに支給されます。

賞与は従業員のモチベーションを高め、成果を評価するための重要な手段です。

支給のタイミングや方法、金額は企業によりさまざまです。

賞与額の決定方法が不明確だと、従業員の不満を膨らます要因になりかねないため、適切な開示が重要です。

>賞与(ボーナス)に関する記事はこちら

株式報酬

金銭的報酬は、株式報酬で支払われるケースもあります。

従業員に、一定数の企業の株式を提供した場合、従業員は企業の株主として直接的な利益が得られます。

株式報酬は、従業員のモチベーション向上と、企業の長期的な成長と利益に対する共感の醸成が期待されます。

株式報酬のプランは、企業の業績や株式市場の状況に応じて変化しやすいため、注意が必要です。

福利厚生

従業員の満足度向上のための福利厚生も、金銭的報酬のひとつです。

従業員の生活や健康、福祉を支援するための保険や制度、支援などの福利厚生の内容は、企業によりさまざまです。

企業へ入社したタイミングから備え付けられている場合が多いため、時間の経過とともに慣れやすく、モチベーションの向上につながりにくい傾向にあります。

>福利厚生に関する記事はこちら

非金銭的報酬とは

トータルリワードにおける非金銭的報酬とは、仕事で得られる喜びや満足感、やりがいや承認・評価などを指します。

非金銭的報酬の主な要素として、以下が挙げられます。

  • キャリア開発の機会
  • 職務満足
  • 職場環境
  • 認知と褒賞

それぞれの要素について、詳細を解説します。

キャリア開発の機会

非金銭的報酬に、キャリア開発の機会があります。

キャリア開発とは、従業員自身のスキルや知識を向上させるための取り組みです。

最近では成長への要求が強い若手人材も多く、新しい領域へチャレンジできる環境や機会があることは、従業員のモチベーションを高める傾向にあります。

学びの場を提供するなどのキャリア開発の機会の多い企業に、魅力を感じる人材も増えています。

>キャリアデザインに関する記事はこちら

職務満足

職務に対する満足度も、非金銭的報酬に含まれます。

職務のやりがいはもちろん、マニュアルがある、指導がきちんと受けられるなどの、職務の進め方が確立されているかどうかも満足度を左右します。

職務の満足度は、モチベーションの維持にも大きく影響します。

職場環境

空調や照明など、仕事をするうえで必要な基本的な整備となる職場環境も重要です。

物理的な職場環境以外に、組織やチームの雰囲気、上司や同僚との関係、働き方の自由度や柔軟性も含まれます。

快適かつ柔軟な職場環境は、従業員の満足度だけでなく生産性を高めるため、整えるようにしましょう。

認知と褒賞

自分の働きがきちんと認められて、褒賞されるという状況も大切な要素です。

頑張りが認められ、周りから評価されれば、従業員のモチベーションアップにつながります。

企業として、従業員ひとりひとりの活躍を把握してきちんと評価する姿勢が大切です。

トータルリワードのメリット

金銭的報酬と非金銭的報酬を組み合わせる「トータルリワード」制度の導入は、企業にとって以下のようなメリットをもたらします。

  • 従業員のエンゲージメントの向上
  • 人材獲得と流出防止
  • 業績の向上

企業で導入する際には、関係者にメリットを伝えて理解を得るようにするとスムーズでしょう。

従業員のエンゲージメントの向上

トータルリワードを導入する最大のメリットは、従業員エンゲージメントの向上を実現できることです。

エンゲージメントとは、従業員が仕事に対してどれだけ情熱を持ちコミットしているかを示す指標を指します。

トータルリワードでは、従業員ひとりひとりのニーズに合わせた報酬が提供できるので、従業員は自分の価値が認められたと実感できるでしょう。

>従業員エンゲージメントに関する記事はこちら

人材獲得と流出防止

トータルリワードの導入により、新たに有能な人材の獲得ができる可能性があります。

トータルリワードでは多様な報酬の要素を含むため、求職者からは魅力的な企業として認識されます。

たとえば、フレックスタイム制が導入されており、自分のライフスタイルに合わせて柔軟に働けることや、研修プログラムなどが充実していてキャリアパスが豊富にあることなどは、他社との差別化につながります。

また、従業員の満足度を維持できれば、優秀な人材の流出を防ぐこともできるでしょう。

業績の向上

トータルリワードの導入により、業績の改善や向上を目指せます。

成長の機会や働きがいを感じられると、従業員はより自発的に業務に取り組みます。

新たなアイディアが浮かんだり、迅速に問題解決がなされたりするなど、業績によい影響をもたらす行動が増えるでしょう。

結果的に、従業員のパフォーマンスが最大化するため、業績の向上につながります。

トータルリワードの導入方法

従業員にとって魅力的な職場環境を提供し、全体的なパフォーマンス向上を目指せるトータルリワードですが、どのような方法で導入すればよいのでしょうか。

実際には以下のステップで進めていきましょう。

  • ステップ(1):従業員のニーズの把握
  • ステップ(2):包括的な報酬パッケージの設計
  • ステップ(3):コミュニケーションと透明性の確保
  • ステップ(4):定期的な評価と調整

導入の具体的な方法について解説します。 

ステップ(1):従業員のニーズの把握

はじめに、現状の報酬制度や福利厚生、従業員の満足度などを分析し、従業員のニーズを把握します。

トータルリワードは「従業員満足度」の観点で考える必要があります。

たとえば、従業員に対するアンケートの実施や、同業他社の報酬制度や福利厚生を調査し、自社の現状と比較する取り組みがおすすめです。

従業員とのコミュニケーションやさまざまな調査を通して、正しくニーズを把握しましょう。

ステップ(2):包括的な報酬パッケージの設計

従業員のニーズを把握し分析したうえで、ニーズに合わせた多様な報酬要素を組み合わせたパッケージを設計しましょう。

金銭的報酬に関しては、基本給や賞与などの報酬ポリシーを明確にします。

非金銭的報酬については、たとえば育児支援制度や勤務体系の変更など、従業員の状況に合わせて福利厚生を選定します。

全体像を組み立てたあとは、従業員のニーズを満たした内容になっているか、金銭的報酬と非金銭的報酬のバランスが取れているかどうかを確認しましょう。

ステップ(3):コミュニケーションと透明性の確保

トータルリワードを導入したら、従業員に対して新しい制度を周知していきます。

説明する際には、従業員に対する透明性を確保しましょう。

「それぞれの報酬が実際の仕事の成果や貢献度に見合っているかどうか」は、従業員自身も理解しにくい傾向にあるでしょう。

報酬の決定方法や算出方法などを、従業員が正しく理解できるよう、コミュニケーションをおこなうことが大切です。

ステップ(4):定期的な評価と調整

トータルリワードは、導入後も定期的に評価し調整する必要があります。

定期的に従業員からのフィードバックを受け入れ、また企業の業績や生産性に与える影響を評価する必要もあります。

また、外部環境の変化などにより、報酬に対する評価は変化しやすいため、適宜報酬戦略を調整しましょう。

従業員との意見交換の場に「Chatwork」

トータルリワードは近年、あらゆる企業が導入しはじめています。

トータルリワードを正しく実装するためには、コミュニケーションを通して従業員のニーズを把握し、報酬の価値を理解してもらうことが重要です。

従業員とスムーズなコミュニケーションを取る方法として、ビジネスチャット「Chatwork」の活用がおすすめです。

「Chatwork」は、会話形式でコミュニケーションができるため、従業員との意見交換にも役立つツールです。

グループのなかで複数人と一斉に情報共有したり、資料や動画などを簡単に共有したりすることができます。

>Chatworkのグループチャットに関する記事はこちら

>Chatworkのファイル共有機能に関する記事はこちら

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