ポテンシャルとは?意味や高い人の特徴や高める方法を解説
目次
「ポテンシャル」とは、潜在能力や表面化していない才能や資質を意味する言葉です。
ポテンシャルは、一般的にポジティブな意味で使われる言葉で、採用や組織でのコミュニケーションなど、ビジネスシーンでよく用いられています。
ポテンシャルの意味や高める方法、ポテンシャルの高い人の特徴を詳しく解説します。
ポテンシャルとは
「ポテンシャル」とは、潜在能力や表面化していない才能や資質を指す言葉で、英語では「potential」と表します。
ポテンシャルの語源は、ラテン語で「力」や「可能性」を意味する「potentia」と、「○○の」を意味する「alis」を組み合わせた言葉が由来となっています。
ポジティブな意味で使われることが一般的で、採用やサービスなど、ビジネスシーンで使われることが多いです。
ビジネスシーン以外には、スポーツや物理学でも使われています。
モチベーションとの違い
ポテンシャルと混同しやすく、同じような意味で用いられる言葉として、「モチベーション」があげられます。
「モチベーション(motivation)」とは、動機づけを意味する言葉で、目標などに対して行動する際に、やる気や意欲を起こす動因のことを意味します。
ポテンシャルとモチベーションは、どちらも人の内面的なものを指す言葉ですが、行動が表れるかや、気持ちをともなうかどうかという点に違いがあります。
ポテンシャルは、表面化していない資質や才能・能力を指し、モチベーションは、目標達成などに向けて、能力や才能を使って行動を起こすきっかけや気持ちのことを指します。
気持ちによって行動する点や、行動として表面化する点に違いがあるといえるでしょう。
従業員の生産性向上や離職率低下など、管理職の業務に必要なモチベーション管理については、下記の記事をご覧ください。
ポテンシャルの使い方と例文
ポテンシャルは、潜在能力や可能性のことを指すため、基本的にポジティブな意味で使われます。
たとえば、以下のように使うことができます。
- 先日入社した○○さんは未経験ながら、高いポテンシャルを持っています
- ○○さんは新しい部署で、素晴らしいポテンシャルを発揮しました。
- 新しいプロジェクトは、成功するポテンシャルを秘めています。
ポテンシャルは、成長が見込まれるときや発展の可能性が高いときなど、伸びしろがある際に使われる言葉です。
ポテンシャルが高い人の特徴
ポテンシャルが高いと言われる人には、どのような特徴や傾向があるのでしょうか。
ポテンシャルが高い人の特徴の例を紹介します。
- 向上心がある
- 行動力がある
- 失敗を恐れない
- 自己分析ができる
- 素直・人の意見を聞き入れる
- 物事を前向きに捉える
- 好奇心や探究心が旺盛
それぞれの特徴を解説します。
向上心がある
ポテンシャルの高い人は、向上心をもっています。
設定した目標の達成に向けて計画を立てたり、新たな知識や技術、資格を取るために学んだりと成長意欲が高い傾向があります。
向上心をもつ姿勢が、周囲の従業員や社内にとっても刺激となり、良い影響を与える可能性も高いでしょう。
行動力がある
行動力があることは、ポテンシャルの高い人の特徴のひとつです。
目標の達成や事業の成功のために計画を立てたとしても、実行できなければ求めている成果にはつながりません。
目標や計画を推進する力や、率先して動き出す力など、成功に導く能力が求められます。
ポテンシャルが高い人は、人よりも行動して多くの経験を得ることの大切さを知っているといえるでしょう。
失敗を恐れない
ポテンシャルの高い人は、失敗を恐れずにチャレンジすることができます。
失敗したとしても、成長の糧にして突き進むことの大切さを知っています。
失敗によるリスクを回避して、新たな行動に取り組めていないと、成長が見込めなくなってしまうため、積極的に挑戦することを大切にしています。
自己分析ができる
自己分析ができている人は、ポテンシャルを発揮しやすいです。
客観的に自分の能力や強み・弱みを把握できているため、環境や状況に適した行動が取れるからです。
また、自己分析によって、自分が能力を発揮しやすい役割や仕事を知っていると、成果を上げやすい環境を自ら選択できるようになるでしょう。
素直・人の意見を聞き入れる
ポテンシャルの高い人は、素直で、人の意見を聞き入れる姿勢をもっています。
アドバイスや人の意見に対して、素直に耳を傾けられるようになると、修正や改善をスピーディにおこなうことができるようになります。
また、人の意見を素直に聞き入れる謙虚な姿勢があれば、アドバイスをもらえる機会も多く、信頼関係も築きやすくなるでしょう。
素直さにつながる謙虚な姿勢については、下記の記事をお役立てください。
物事を前向きに捉える
物事を前向きに捉えられることは、ポテンシャルの高い人の特徴といえます。
仕事に対して前向きな姿勢があれば、失敗から学び、改善しながら、成功へと導けるようになります。
また、ポジティブな心構えで仕事に取り組む姿勢は、周囲の従業員のモチベーションを高めることにもつながるでしょう。
好奇心や探究心が旺盛
ポテンシャルの高い人は、好奇心や探究心が旺盛な傾向があります。
さまざまな分野や業務に興味をもちやすく、また、疑問に思ったことは調べるため、知識を広げる機会が多いです。
好奇心や探究心をもち、一歩踏み込んで知識にすると、担当する業務のほかに、興味や関心を持ったことにチャレンジしながら、新たなチャンスをつかみ取りやすくなるでしょう。
ポテンシャルを高める方法
潜在能力や表面化していない才能や資質であるポテンシャルは、高めることができるのでしょうか。
ポテンシャルを高める方法の例を、5つ紹介します。
- 自責思考を身につける
- 能動的に動く癖をつける
- 新しいことにチャレンジする
- 目標を明確にする
- 振り返りの癖をつける
自分にあった方法を見つけてみてください。
自責思考を身につける
ポテンシャルを高めるには、自責思考で考えることが大切です。
他責思考で考えてしまうと、問題が起きたとしても、自分の責任とは考えられず、会社や事業、ほかの従業員に責任があると捉えてしまいます。
また、他責思考に陥ると、アドバイスをもらえる機会を失う可能性も高く、能力や素質があったとしても、発揮できる環境に身を置くことができなくなる可能性が高いです。
成長の機会を逃さないためにも、当事者意識をもつようにしましょう。
>【臨床心理士監修】他責思考と自責思考の違いに関する記事はこちら
能動的に動く癖をつける
前述した通り、ポテンシャルが高い人は、行動力があります。
自発的に行動すれば、新たな知識や技術を身につける機会が増え、いままで取り組まなかったプロジェクトに参加できるようになるなど、人とコミュニケーションを取るきっかけにもつながります。
受け身の姿勢ではなく、能動的に動く癖をつけるようにしましょう。
新しいことにチャレンジする
新しいことにチャレンジすることで、自分では気づいていなかった潜在能力や資質を開花させる機会を得られます。
これまで挑戦できなかったことに一歩踏み出せば、新たなチャレンジによって、価値観が変化したり、視野を広げたりできるでしょう。
目標を明確にする
ポテンシャルを高めたいときに、取り組みたいのが目標の明確化です。
目標を設定することで、どのような行動を取るべきなのか、プランや道筋を明確に描くことができるようになります。
目標を設定するときは、簡単に達成できる目標ではなく、手が届きそうで届かない、ややストレッチな目標を立てると、ポテンシャルが高まりやすくなるでしょう。
振り返りの癖をつける
ポテンシャルを高めたいときに重要なのは、振り返りの癖をつけることです。
新たなチャレンジなどに取り組んだ際は、「どのような課題があったか」「新たな気づきを得られたのか」「想定よりもうまくいったことはあるか」など、客観的な視点で自己分析をおこなうようにしましょう。
振り返りの癖をつけることは、課題解決能力を育て、ポテンシャルを高めることにつながります。
ポテンシャル採用とは
ここからは、ビジネスシーンで活用されている「ポテンシャル」の考え方について確認していきましょう。
採用や人材育成で取り入れられているのが、「ポテンシャル採用」です。
ポテンシャル採用とは、現在のスキルや経験を重視せずに、資質や人柄といった潜在能力を評価する採用方法です。
成長性や伸びしろから将来性を見極めて選考します。
たとえば、なかなか人が集まらない専門的なスキルが必要な職種や業界でポテンシャル採用を実施すると、未経験者も応募できるため、これまでの採用よりも間口を広げられるようになります。
多種多様な人材や若手の人材を獲得できるメリットがあるでしょう。
ポテンシャル採用について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
ポテンシャルを見極める方法
ポテンシャル採用を成功させるためには、応募者のポテンシャルを見極める必要があります。
ポテンシャルを見極めたいときは、以下の項目を確認するようにしましょう。
- 社会人に求められる基礎スキルの有無を確認する
- キャリアプランの有無を確認する
- コミュニケーションを確認する
それぞれの項目の内容を解説します。
社会人に求められる基礎スキルの有無を確認する
ポテンシャルを見極める際に見ておきたいのが、社会人としての基礎的なスキルの有無です。
社会人に求められる基礎スキルの例としては、以下の項目があげられます。
- あいさつや言葉づかいなどのビジネスマナー
- メール作成などの基本的なPC操作のスキル
- 電話対応力
- 身だしなみ
未経験であったとしても、基礎的なスキルが身についている人材であれば、業務への知識や理解を深めることで、ポテンシャルを発揮できる可能性が高まります。
経済産業省が「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として定めた「社会人基礎力」の内容はチェックしておくとよいでしょう。
キャリアプランの有無を確認する
面接時にキャリアプランを聞くことで、応募者の将来設計や成長意欲を確認できます。
仕事に対して高い志や目標をもっていれば、自己実現のために自発的に行動したり、必要なスキルを身につけたりと、やりがいをもって働くことが期待できるでしょう。
どのようなビジョンを持っているのかを質問し、ポテンシャルを見極めることが大切です。
コミュニケーションを確認する
社内社外を問わず、コミュニケーションはスムーズに業務を進めるうえで欠かせないものです。
また、コミュニケーション面で高いポテンシャルを持っていれば、信頼関係を築きやすく、円滑に意思疎通を図れるため、生産性の向上も見込めます。
面接時の受け答えは、事前に用意していることが多いため、コミュニケーション面のポテンシャルを見極めるのが困難です。
日程調整メールのやりとりや雑談などから、コミュニケーションの姿勢を確認するとよいでしょう。
業界別のポテンシャルの使い方
最後に、業界別のポテンシャルの意味と使い方について確認していきましょう。
ポテンシャルは、採用やコミュニケーションなど、ビジネスシーンで使われることが多いですが、以下の3つの業界で使われることもあります。
- スポーツ
- 物理学
- マーケティング
ポテンシャルの業界別の使い方を紹介します。
スポーツにおけるポテンシャル
スポーツでは、選手の潜在能力や素質から伸びしろを判断するときに、ポテンシャルを用いることが多いです。
たとえば、スカウトマンが試合での動きを見て、選手のポテンシャルを見極めて、将来活躍が期待できる逸材を見つけ出すときなどに用いられます。
物理学におけるポテンシャル
物理学におけるポテンシャルは、位置エネルギーのことを示し、ポテンシャルエネルギーのことを指します。
たとえば、ボールを持ち上げて、手を離したとします。
この際に、ボールの位置において蓄えられているエネルギーを説明する用語として、「ポテンシャルエネルギー」という言葉が用いられます。
マーケティングにおけるポテンシャル
マーケティングでは、市場規模を把握したり、予測したりする際に、ポテンシャルが用いられます。
市場ポテンシャルとは、市場にどの程度の需要が見込まれるかを意味する言葉です。
新たな市場への参入を検討する際に、市場ポテンシャルの把握や予測をおこない、参入の判断材料にします。
円滑なコミュニケーションに「Chatwork」
ポテンシャルは、潜在能力や表面化していない才能や資質のことを意味する言葉で、採用や組織でのコミュニケーションなど、ビジネスシーンで使う機会が多い表現です。
ポテンシャルの高い人は、向上心や行動力がある傾向が高く、組織によい影響を与えることが期待できるでしょう。
そのため、ポテンシャルの高い人を見極めて採用することで、組織の活性化をはかることができます。
ポテンシャル採用を検討する際は、ポテンシャルを見極めるポイントを確認したうえで、取り組むようにしましょう。
ポテンシャル採用で、応募者と円滑なコミュニケーションを取る際に役立つのが、ビジネスチャット「Chatwork」です。
「Chatwork」を利用すると、応募者とチャット形式でやりとりができるため、コミュニケーション面のポテンシャルを把握しやすくなるでしょう。
また、個人間の連絡だけではなく、複数人でもやりとりができるため、組織のコミュニケーションの活性化にも効果を発揮します。
「Chatwork」は、社内外問わずに無料で使うことができるため、まずは導入し、コミュニケーションの変化を、ぜひ実感してみてください。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。