「幸いです」の意味とは?正しい使い方や言い換え表現を例文付きで解説
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目次
「幸いです」という言葉の正しい意味や使い方を知っていますか。
ビジネスシーンで相手に依頼をする際などに、活用したことがある方も多いと思いますが、敬語表現ではないため、使用する際はいくつかのポイントをおさえ、相手に不快な印象を与えないように注意する必要があります。
「幸いです」のビジネスにおける使い方や意味、言い換え表現を、例文付きで解説します。
「幸いです」の意味とは
「幸い(さいわい)です」は、「○○していただけるとありがたい」という意味がある言葉で、取引先や社内などで、相手に依頼をうながしたい場合に用いられます。
「お願いいたします」という言い方よりも、柔らかい印象で、相手に依頼することができるため、ビジネスシーンで用いられることが多い表現です。
また、「うれしく思う」という意味で使うことも可能です。
「幸いです」の敬語表現とは
「幸いです」は、敬語表現としては適切ではありません。
取引先や上司などの目上の相手に、敬語表現で使いたい場合は、「幸いに存じます」など、より丁寧な表現に言い換えるようにしましょう。
また、「幸いです」は、「○○していただけるとありがたい」という意味で、相手に判断をゆだねてしまう部分があるため、一方通行の表現にとらえられることもあります。
期限が決まっている依頼などは、「幸いです」という曖昧な表現を用いずに、きちんと依頼することが大切です。
「幸いです」を使うときの注意点
「幸いです」は、相手の判断に委ねる部分があるため、使用する際は注意が必要な言葉です。
「幸いです」を使用する際は、下記の3つのポイントに注意しましょう。
- 緊急度の高い依頼には使わない
- 話し言葉には向いていない
- 目上の人には使わない
それぞれの項目について、詳しくみていきましょう。
緊急度の高い依頼には使わない
「幸いです」は、依頼の意思を伝える表現ですが、判断は相手に委ねています。
そのため、納期が決まっているなどの緊急度の高い依頼には向いていない表現です。
対応を急いでいる場合は、「していただきたい」「お願いいたします」など、依頼の意思を直接的に伝えることが大切です。
ストレートに依頼をした方が、急いでいることも伝えやすく、迅速に対応してもらうことができるでしょう。
話し言葉よりも書き言葉に向いている
「幸いです」は、主にメールや書類などの、書き言葉に使われる表現です。
話し言葉に使っても問題はありませんが、やや堅い印象を与えてしまうため、会話のなかで依頼する場合は、「お願いいたします」や「していただけませんか」などの表現で言い換えるようにしましょう。
>「話し言葉」と「書き言葉」の違いとは?に関する記事はこちら
目上の人には言い換え表現を使う
前述した通り、「幸いです」という表現は謙譲語ではありません。
目上の人に対して失礼な印象を与えないためにも、上司や取引先などに使う場合は、「幸いに存じます」などの謙譲語を含めて使うようにしましょう。
「幸いです」の使い方と例文
シーン別に「幸いです」の使い方を紹介します。
- 依頼するとき
- 依頼を引き受けるとき
- 理解や協力を求めるとき
例文を交えて解説するので、ぜひビジネスシーンで活用してみてください。
依頼するとき
ビジネスシーンで上司や同僚、取引先などに依頼するときも「幸いです」を用いることができます。
「幸いです」を用いることで、丁寧な印象や相手へ配慮している印象を与えつつ、依頼することができます。
例文は下記の通りです。
- 企画の件ですが、x日のx時までにご返信をいただけると幸いです。
- 詳細な要件をいただけると幸いに存じます。
依頼を引き受けるとき
ビジネスシーンで依頼をされた際に、「幸いです」を用いて引き受けることができます。
快く依頼を引き受ける印象を与えることができるため、使いやすい表現といえるでしょう。
例文は下記の通りです。
- ご依頼いただき光栄です。ぜひ参加させていただけますと幸いです。
- ご期待に添えれば幸いに存じます。
理解や協力を求めるとき
相手の理解や協力を求める際も「幸いです」を使うことがあります。
たとえば、「○○していただけますと幸いです」とすることで、丁寧で謙虚な印象を与えつつ、理解や協力を求めることができます。
- 仕様変更についてご理解いただけますと幸いです。
- 本プロジェクトにご協力を賜われますと幸いに存じます。
「幸いです」の言い換え表現と例文
相手や状況に応じて、「幸いです」の言い換えが必要になるシーンもあるでしょう。
今回は、「幸いです」の言い換え表現として使える言葉を4つ紹介します。
- 助かります
- ありがたく存じます
- 幸甚です
- お願いいたします
相手やシーンに応じて適切な表現が活用できるように、それぞれの言葉の意味と使い方、例文を確認していきましょう。
助かります
「助かります」は、相手に「もしよければ、○○していただきたい」という旨を伝えられる表現です。
- 会議資料の件ですが、×日までにお目通しいただけると助かります。
- こちらの都合で恐縮ですが、早めにご対応いただけると助かります。
相手に感謝の気持ちを伝えたい場合にも用いることができますが、敬語表現ではないため、目上の人に使うと失礼に聞こえてしまうかもしれません。
目上の人に使う場合は、「お願いいたします」と、直接依頼するほうが丁寧な表現になります。
また、感謝の意味で使う場合は、「ありがとうございます」や「感謝いたします」という言い方で伝えるほうが、お礼の気持ちが伝わりやすくなるでしょう。
ありがたく存じます
「ありがたく存じます」は、目上の人に依頼や感謝の気持ちを伝えたい場合に用いる表現です。
- ○○の件につきまして、早めにご対応をいただけるとありがたく存じます。
- 迅速にご対応いただき、ありがたく存じます。
幸甚(こうじん)です
「幸甚です」は、目上の人にも使える表現で、「この上なくうれしい」や「非常にありがたい」という意味があります。
- 来週の月曜日までにご返信をいただけると幸甚です。
- お気に召していただければ幸甚です。
「幸甚です」は、やや堅い印象を与える言葉で、ビジネスシーン以外では用いられることが少ないため、意味が伝わりづらい可能性もあります。
相手によっては、「幸いです」の方が、気持ちが伝わりやすいこともあるため、状況に応じて、使い分けるようにしましょう。
お願いいたします
「お願いいたします」は、相手になにかを依頼する際に用いる表現で、直接的に依頼の気持ちを伝えることができます。
- 入金の件、恐れ入りますが月曜日までに、ご対応のほどお願いいたします。
- 資料をお送りさせていただきました。ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
言い換え表現に迷う場合は、「お願いいたします」と伝えると、ミスコミュニケーションを防ぐことができるでしょう。
「幸いです」は依頼のときに使える言葉
「幸いです」は、依頼の意思を柔らかい印象で伝えることができる表現のため、ビジネスシーンで用いられることが多いです。
直接的な表現ではないため、曖昧な印象を与えることもあるため、緊急度が高い場合や、納期が決まっている場合などは、言い換え表現を用いて、ミスコミュニケーションを防ぐようにしましょう。
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