【例文付き】「ご多忙の中」の正しい使い方とは?ビジネスシーンでの活用方法を解説

目次
「ご多忙の中」とは「とても忙しい最中」という意味の言葉で、相手の忙しさに敬意を表す表現です。
使うタイミングや頻度を誤ると、失礼な印象やマイナスな印象を与えるため、使用する際には注意が必要です。
ビジネスシーンで「ご多忙の中」を正しく使えるように、意味や使い方、活用シーン、例文を解説します。
「ご多忙の中」とは
「ご多忙の中」とは「とても忙しい最中」という意味の言葉です。
「非常に忙しいこと」を意味する「多忙」に敬語表現の「ご」をつけて「ご多忙」とすることで、相手の忙しさに敬意を表しています。
ビジネスシーンでは、相手が忙しい最中に対応してくれたことへの感謝を伝えたり、忙しい中でも対応してもらえるように依頼したりする際に使われます。
「ご多忙の中」の言い換え・類語
「ご多忙の中」は、以下の表現で言い換えることができます。
- お手数をおかけいたしますが
- ご多忙中とは存じますが
- ご多忙のところ、恐れ入りますが
- お忙しいところ恐縮ですが
- お忙しいところ申し訳ございませんが
「お手数をおかけいたしますが」は、相手に手間がかかることを承知のうえで、謙虚にお願いする表現です。
「ご多忙中とは存じますが」や「ご多忙のところ、恐れ入りますが」は、相手が多忙であることに敬意を表しつつ、依頼や連絡をする際に使えます。
「お忙しいところ恐縮ですが」や「お忙しいところ申し訳ございませんが」は、相手が忙しいところに連絡や依頼をすることを申し訳なく思いながら、必要事項を伝える際に使うことができます。
いずれも、依頼や連絡時に活用すると、相手に丁寧な印象を与えられます。
相手や状況に応じて言い換え表現も応用し、円滑なコミュニケーションを実現しましょう。
>「お手数をおかけします」の正しい使い方に関する記事はこちら
「ご多忙の中」の活用シーン
「ご多忙の中」は、さまざまなビジネスシーンで活用されます。
以下では「ご多忙の中」の活用シーンを4つ紹介します。
- 感謝を伝える連絡
- お願いやお知らせの連絡
- 会議の調整連絡
- 面接や面談の調整連絡
シーン別の使い方を確認していきましょう。
感謝を伝える連絡
「ご多忙の中」は、「ご多忙の中ありがとうございます」のように、お礼の言葉を組み合わせて感謝を伝える際にも使われます。
相手が忙しい中でも依頼を遂行してくれたり、好ましい行動をとってくれたりした際に活用しましょう。
お願いやお知らせの連絡
「ご多忙の中」は、口語だけでなく文語でも使える言葉です。
メールで相手にお願いやお知らせをする際には、「ご多忙のところ、お手数ではございますが」などと表現して、相手に敬意を払いつつ連絡しましょう。
会議の調整連絡
会議や打ち合わせ、商談などの日程を調整する際にも「ご多忙の中」を活用します。
相手に時間をつくってもらう必要がある場合に「ご多忙の中、誠に恐縮ではございますが」のように使うと、相手の忙しさを尊重しつつ、謙虚な姿勢を示すことができます。
面接や面談の調整連絡
「ご多忙の中」は、面接や面談の調整連絡時にも活用できます。
面接や面談も、忙しい中、相手に時間を確保してもらわなければならないため、「ご多忙の中、恐れ入りますが」などと使って、時間を調整してもらう相手への配慮を示しましょう。
「ご多忙の中」の正しい使い方
「ご多忙の中」は、感謝の表現や依頼の前置きとして使える言葉です。
各シーンにおける「ご多忙の中」の、正しい使い方を解説します。
感謝の表現として使う場合
「ご多忙の中」は、感謝の表現としても活用されます。
たとえば、目上の人や取引先の人に要望を叶えてもらった際などに、「ご多忙の中、弊社へお越しいただきありがとうございます」のように使うことができます。
「ご多忙の中」を頭につけることで、感謝の気持ちにくわえて相手に対する敬意も示せます。
依頼の前置きとして使う場合
依頼の前置きとして「ご多忙の中」を使うことで、相手への配慮を示すことができます。
たとえば、「ご多忙の中恐れ入りますが、ご確認をお願いいたします」のように使うと、「忙しいところ申し訳ない」という気持ちを伝えることができるでしょう。
仕事だからやってもらって当たり前などと思わず、「ご多忙の中」を使って相手への配慮を示すことで、好印象を与えるコミュニケーションが実現されます。
ビジネスシーンで使える「ご多忙の中」の例文
「ご多忙の中」を使ったビジネスメールの例文を、3つのシーン別に紹介します。
- 【社内】会議日程の調整メール
- 【社内】会議の議事録送付メール
- 【社外】見積もりの確認依頼メール
ぜひビジネスシーンで活用してみてください。
【社内】会議調整メール
社内向けに会議の調整メールを送る際には、相手に参加をうながしたり返信を依頼したりする言葉の中で「ご多忙の中」を使うといいでしょう。
お疲れ様です。
営業部の○○です。
△△企画会議の開催日時について、下記に候補を記載いたします。
ーーーーーー
・x月x日(木) 11時~13時
・x月x日(金) 13時~15時
・x月x日(月) 11時~16時
ーーーーーー
ご多忙の中恐縮ですが、参加可能な日時をx月x日(火)の12時までにご返信いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
【社内】会議の議事録送付メール
相手が参加した会議や商談後の議事録を送る際、「ご多忙の中」を使って感謝の気持ちを伝えることも可能です。
お疲れ様です。
営業部の○○です。
先日はご多忙の中、△△企画会議へご参加いただき、誠にありがとうございました。
会議の議事録を添付ファイルにて送付いたします。
お手数をおかけして申し訳ございませんが、内容をご確認いただき、修正点等ありましたらご連絡いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
【社外】見積もりの確認依頼メール
「ご多忙の中」は、社内外問わずに使える表現です。
社外の取引先に見積もり書を送付し、内容を確認してもらいたいときには、「ご多忙の中」を使って相手に敬意を示しながら依頼しましょう。
株式会社▲▲ ●●様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の○○です。
先日お問い合わせをいただきましたAサービスに関する見積書ができあがりましたので、添付ファイルにて送付いたします。
ご多忙の中恐れ入りますが、ご確認いただけますと幸いです。
ご不明点等ございましたら、お気軽にご連絡ください。
引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。
「ご多忙の中」を使う際の注意点
続いて、「ご多忙の中」を使用する際の注意点を解説します。
- 使うタイミングに注意する
- 多用しない
- 状況にあわせた表現を使う
- 忌み言葉に注意する
好印象を与えるコミュニケーションを実現するために、4つの注意点を確認していきましょう。
使うタイミングに注意する
「ご多忙の中」は、相手の時間に対して敬意を示す言葉であるため、忙しくないと思われる人や、時間が余っている人などに使うと、嫌味と受け取られかねません。
忙しい相手、または相手が忙しいタイミングに、「ご多忙の中」を使って物事を依頼・連絡しましょう。
多用しない
「ご多忙の中」は、多用しないように注意が必要です。
丁寧な印象を与える「ご多忙の中」ですが、多用することによって、くどさや不快な思いを相手に感じさせるおそれがあります。
そのため、ビジネスメールなどで「ご多忙の中」を使う際には、一通につき一度までにするよう意識しましょう。
状況にあわせた表現を使う
「ご多忙の中」には、前述のようにさまざまな言い換え表現や類語があります。
「ご多忙の中」の多用を避けるためにも、相手との親しさや状況に応じて言い換え表現を活用しましょう。
状況にあわせた表現は、相手との違和感のないコミュニケーションにつながります。
忌み言葉に注意する
「多忙」という漢字には、「死」を意味する「亡」という字が入っています。
結婚式などの慶事の場では、使用を避けるべき忌み言葉であるため、お祝いの席ではほかの表現を使ったり、ひらがなにしたりする配慮が必要です。
円滑なコミュニケーションに「Chatwork」
「ご多忙の中」は、相手の忙しさに敬意を表しつつ、感謝や依頼を伝える表現として、さまざまなビジネスシーンで活用されています。
社内外問わずに使用できる表現のため、正しい使い方を確認し、円滑なコミュニケーションの実現を目指しましょう。
円滑なビジネスコミュニケーションを実現する方法として、ビジネスチャット「Chatwork」の活用もおすすめです。
「Chatwork」は、ビジネス専用のコミュニケーションツールで、メールや電話よりも手軽でスピーディなやりとりができる特徴があります。
チャット形式でやりとりできることに加え、画像や資料などのファイルのやりとりもできるため、見積もり書や議事録のやりとりも簡単に実施することができます。
また、高いセキュリティ水準も保っているため、機密性の高いやりとりも安全におこなうことができます。
円滑なコミュニケーションの実現にビジネスチャット「Chatwork」をぜひご活用ください。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。