ゆとり世代とはいつからいつまで?年齢や世代の特徴、接し方を解説

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ゆとり世代とはいつからいつまで?年齢や世代の特徴、接し方を解説

目次

「ゆとり世代」にどのようなイメージをもっているでしょうか。

自分の価値観や個性を大事にするゆとり世代は、リーマンショックや東日本大震災などさまざまな社会問題に直面してきた世代です。

ゆとり世代が生まれた背景や特徴を知ることで、効果的なコミュニケーションをとることができるでしょう。

ゆとり世代の特徴や求める働き方、効果的なコミュニケーション方法について解説します。

ゆとり世代とは

「ゆとり世代」とは、1987年から2004年ごろに誕生した人のことを指す言葉で、新しい教育指導要綱に基づいて実施された「ゆとり教育」を1年でもうけたことのある世代です。

ゆとり教育が実施される2002年までは、膨大な事項を暗記することで知識をつけていく、いわゆる「つめこみ型」の学習方法が主流でした。

しかし、この「知識のみを身につけ、それを活かせる思考力を養えない」教育のスタイルに疑問が多くあがったことから、個性を伸ばす「ゆとり教育」の方針が採用されるようになりました。

ゆとり教育では、週休2日制の採用や、学習内容の30%減をおこない、ゆとりのある教育で、自ら学ぶ考える力を育成することを目指しました。

完全学校週5日制の下で、各学校が「ゆとり」の中で「特色ある教育」を展開し、子どもたちに学習指導要領に示す基礎的・基本的な内容を確実に身に付けさせることはもとより、自ら学び自ら考える力などの「生きる力」をはぐくむ。
[※1]

そのため、「ゆとり世代」と呼ばれる人たちは、自分自身と他人を比べることが少なく、好きなことへの関心や熱中が高いことという傾向があるのです。

ゆとり世代が育った環境とは

ゆとり世代が育った環境は、自分の力では対処できないネガティブな出来事が多く起きた時代でした。

2008年に起きたリーマンショックによる景気低迷や、2011年の東日本大震災による自然災害を経験した世代でもあります。

このような出来事を肌で感じた世代のため、保守的な思考や多くを求めない思想が、ゆとり世代の特徴につながっていると考えられています。

ゆとり世代とさとり世代の違い

さとり世代とは「無欲で悟ったような考え方をしている」という世代の特徴を表す言葉で、ゆとり世代は「ゆとり教育を受けた世代」を総称する言葉です。

ゆとり世代のあとに生まれて、ゆとり世代からの脱却を試みる教育をうけてきたのが「さとり世代」で、ブランドや権威を表すものに興味がなく、コストパフォーマンスを重視する傾向があることが特徴の世代です。

さとり世代は、「○○が欲しい」という欲があまりなく、現実的に物事を考える傾向があるため、自分が可能な範囲内で物事を楽しみ、無謀な挑戦はしないという特性をもっています。

「人に流されない」「自分の興味のある物事に熱中する」などの、ゆとり世代と似た特徴をもちながら、よりシビアに自分に必要なものを見極める世代とされています。

>さとり世代とは?に関する記事はこちら

ゆとり世代の特徴

ほかの世代とは異なる環境で育ったゆとり世代には、ほかの世代と異なる特徴があります。

ゆとり世代の特徴について詳しくみていきましょう。

ストレス耐性が低い

ゆとり教育の評価方法は、相対評価ではなく絶対評価でした。

そのため、ゆとり世代の人たちは、他人と競争や比較を強いられる場面が少なく、ストレス耐性が低いという傾向があります。

たとえば、会社でも上司に業務について注意をうけたことに対して、強いストレスやショックを感じることがあるでしょう。

怒られることや叱られることに対しての耐性が低く、ひどく責められたと感じてしまいます。

競争意識やチャレンジ精神が低い

相対評価のなかで育ってきた世代のため、人と張りあう機会が少なく、競争意識が低いことも特徴のひとつです。

また、個人の力では太刀打ちできない経済や災害の問題に直面した過去があるため、安定を大事にし、チャレンジ精神が低いことも特徴です。

人と競争して抜きんでることに興味を示さない一方で、皆と協力したり、困っている仲間の手助けをしたりすることは積極的におこないます。

昇進への意識が低い

育ってきた環境が影響して、勝ち負けにこだわることが少ないため、自分の個性や思いを大事にする意識が強く、昇進への意識が低い傾向があります。

ゆとり世代は、昇進して、権威を獲得したり、給料を多く得たりすることよりも、その仕事に対してやりがいがもてるか、自由度は高いかといった項目を重視する傾向が強いです。

プライベートを優先する

ゆとり教育では、週休2日制が導入されたことから、好きなことに時間を多く割くことができました。

そのため、仕事上での飲み会や休日での付きあいを最低限に押さえ、プライベートを優先する価値観をもっている人も多いです。

基本的な振る舞いや仕事での付き合いは大事にしますが、自分の個性や考えを大切に行動するため、決して無理な付き合いや残業はせず、自分の価値観にしたがって行動する特徴があります。

>ワークライフバランスにとりくむメリットに関する記事はこちら

合理的な考え方をする

ゆとり教育は、「自ら考える思考力を鍛える」ことを目的とした教育方針のため、ゆとり世代の人たちは、合理的・効率的な考え方を大事にする傾向があります。

合理的な行動を心がけるため、たとえば理不尽な上下関係を感じたり、古くからの企業風土や慣習が非効率であることを発見したりした場合、疑問を呈し、改善をしようとする特徴があります。

ITリテラシーが高い

幼少期からインターネット環境が整っていて、PCやスマートフォンを使いこなしながら成人を迎えた世代のため、ITリテラシーが高いことも特徴です。

オンラインを使った情報収集が得意であり、PCをもちいた基本的な事務処理能力を備えている人が多いです。

>ITリテラシーの必要性とは?に関する記事はこちら

ゆとり世代が求める働き方

特徴的な価値観をもつゆとり世代ですが、求める働き方にも特徴があります。

ゆとり世代が求める働き方についてみていきましょう。

ワークライフバランスの実現

仕事とプライベートの時間をしっかりと確保し、両者を充実させる「ワークライフバランスの実現」を求める傾向が強いです。

競争心やチャレンジ意欲が低く、安定を求める特徴があるため、自分のプライベートの時間を削ってまで、仕事をするという考え方は低い傾向にあります。

仕事ではやりがいを大事にしながら、育児や趣味、リフレッシュなどのプライベートの時間もしっかりととることを望み、日々に充実感を得ながら心に余裕をもった働き方を求める特徴があります。

>ワークライフバランスを実現する方法とは?に関する記事はこちら

多様な働き方や雇用形態の実現

ゆとり世代は、時短勤務やフレックスタイム制、テレワークなど、時間や場所に囚われない多様な働き方を望む傾向にあります。

また、正社員や派遣社員、フリーランスなど、自分のワークライフにあった雇用形態を選択する傾向も強いです。

生活の目的や実現したいことに応じて、柔軟な働き方や雇用形態を選択する姿勢に、やりがいや自由度を大事にする特徴があらわれれていると言えるでしょう。

>多様な働き方のメリットに関する記事はこちら

ゆとり世代とのコミュニケーション方法

働き方にも特徴があるゆとり世代ですが、コミュニケーションを効果的にとるために、おさえておくべきポイントがいくつかあります。

ゆとり世代とコミュニケーションを取る際のポイントについてみていきましょう。

一方的なコミュニケーションを避ける

ゆとり世代は、自分の考えや価値観を大切にしているため、一方的なコミュニケーションは避けて、双方向のコミュニケーションを心がけてください。

コミュニケーションをとりながら、価値観の擦りあわせをおこなうことで、業務改善を進めることができるでしょう。

>一方的なコミュニケーションの弊害とは?に関する記事はこちら

褒めて伸ばすことを意識する

ゆとり世代は、指摘して注意するコミュニケーションよりも、できていることを褒めて伸ばすコミュニケーションの方が効果的に働きます。

改善点を述べたり指摘をしたりする際は、「こうするとさらによくなる」という観点から、ポジティブな言葉で接するようにしましょう。

また、他人と競わせることはせず、個人として企業にどのような貢献をしたか、よいことをおこなったのかという観点から、評価できる部分を褒めて伸ばすことが大切です。

競争の経験が少ない世代のため、人と比較することに強いストレスを感じる可能性もあります。

ゆとり世代の強みを活かすためにも、コミュニケーション方法を工夫してみましょう。

考え方や価値観をうけいれる

ゆとり世代は、「自ら学んで考える」という教育を受けてきた世代のため、仕事や業務に対しても、自分の考えや価値観が確立されていることが多いです。

ゆとり世代とコミュニケーションをとる際は、まずは、考え方や価値観をうけいれることを意識し、その人の意見を認める姿勢を見せましょう。

「ゆとり世代は〜」などの主語でひとまとめにしてしまうと、強い不快感を抱くため、いち個人として寄り添うことを意識しましょう。

適度な距離感をもつ

ゆとり世代は、プライベートと仕事をしっかりと線引きしたいと考える人が多いです。

そのため、身近な先輩や同僚に対しても、プライベートな話をせず、仕事上の付き合いのみで完結させたいと考える人も少なくありません。

もちろん個人によって特性は異なるため、一概には言えませんが、最初はプライベートな話題には踏み込みすぎず、適度な距離感をもって接するようにしましょう。

自分と同じ価値観だと思って、親睦を深めようとすると、逆に距離をおかれる可能性もあります。

ほどよい距離感を保って、接することを意識しましょう。

指示は具体的におこなう

合理的な考えをもつゆとり世代に対しては、業務上の指示はできるだけ具体的におこなうことが大切です。

いつまでに、なにを、どうする必要があるのかなど、5W1Hを意識した情報伝達をおこなってください。

言わなくても分かる、察して行動するだろうと考えるよりも、何をして欲しいかをしっかりと情報共有することで、業務が円滑にまわるでしょう。

>5W2Hとは?に関する記事はこちら

ゆとり世代との円滑なコミュニケーションに「Chatwork」

ゆとり世代は、自ら学び考えることを重視する教育をうけてきた世代で、自分の価値観を大切にし、合理的に物事を考えるという特徴をもっています。

ゆとり世代とコミュニケーションをとる際には、相手の考えをうけいれ、尊重しながら、適度な距離感を保つように意識しましょう。

適度な距離感を保ちながらも、ゆとり世代と円滑なコミュニケーションを実現する方法として「ビジネスチャット」の活用がおすすめです。

ビジネスチャット「Chatwork」は、離れた場所でも円滑なコミュニケーションが実現できるツールです。

オンライン上でコミュニケーションを完結できるので、リモートワークやテレワークなどの働き方でも、コミュニケーションにストレスを感じることが少ないです。

チャットだけでなく、ビデオ/音声通話も可能なため、必要に応じてコミュニケーション手段を選択することができるのも、便利なポイントです。

また、ビジネス専用のチャットにすることができるため、仕事とプライベートの区切りをつけたいゆとり世代とのコミュニケーションにも最適でしょう。

ビジネスチャット「Chatwork」は無料で簡単に使いはじめることができます。

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[※1]出典:文部科学省「新しい学習指導要領の主なポイント(平成14年度から実施)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/cs/1320944.htm
※本記事は、2023年1月時点の情報をもとに作成しています。


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Chatworkのお役立ちコラム編集部です。 ワークスタイルの変化にともなう、働き方の変化や組織のあり方をはじめ、ビジネスコミュニケーションの方法や業務効率化の手段について発信していきます。

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