価値観の意味とは?例文と使い方、ビジネスにおける内容例を解説
目次
「価値観」とは、自分が価値を感じるものや考え方の基準です。
仕事の価値観を明確にすることで、ミスマッチを防げ、やりがいを見つけやすくなるなどのメリットがあるとされています。
では、ビジネスに関わる価値観とは、どのような内容があるのでしょうか。
価値観の意味や使い方、ビジネスにおける価値観の内容例、また、価値観を知るメリットについて解説します。
価値観の意味とは
「価値観」とは、本人にとって価値を感じるものや考え方の基準です。
「価値」という言葉には、「どれほど役立つかという度合い」という意味があり、「観」には「物の考え方」という意味があります。
価値観は、普遍的に変わらないものではなく、生きていくなかでの経験や体験、また人との出会いなどにより、少しずつ変わっていくものです。
価値観と人生観・仕事観の違い
価値観と混同しやすい言葉として、下記の2つの言葉があげられます。
- 人生観
- 仕事観
それぞれの言葉の意味を確認していきましょう。
人生観とは
人生観とは、人生を歩むときの基準になる方針や考え方を指します。
たとえば、「こういうふうに生きていきたい」「人生とはこういうもの」など、人生に対する価値観を表現するときに使うのが「人生観」です。
価値観と同じように、人との出会いや体験などによって、人生観は少しずつ変わる場合があります。
仕事観とは
仕事観とは、仕事に関する価値観や考え方を指します。
仕事観の例としては、就職先を決めるときの判断基準があげられます。
働くときに、どんな物事を優先したいかは人によって違ってくるものです。
たとえば、給料の高さを優先したい人もいれば、休日の多さを優先したい方もいるなど、人それぞれで仕事観は異なります。
仕事観も、価値観と同じように、現場での経験や勉強などを通して、大事にしたい仕事観が変わる場合があるでしょう。
価値観 | 価値を感じるものや考え方の基準 |
---|---|
人生観 | 人生を歩むときの基準になる方針や考え方 |
仕事観 | 仕事に関する価値観や考え方 |
価値観の使い方と例文
「価値観」は、日常生活・ビジネスシーン問わずに使用される言葉です。
どのように使用できるのか、例文を参考にみていきましょう。
価値観の違い
自分と価値を感じるものや考え方の基準が異なる状態を、「価値観の違い」と表現できます。
ビジネスシーンで意見がすれ違った際などに使われる表現です。
- 上司と先方の馬が合わないのは、価値観の違いがあるからだ。
- 価値観の違いは、話し合いで意見をすり合わせるのが難しいかもしれない。
価値観の押し付け
自分が価値を感じるものや考え方の基準を押し付けてくる行為を、「価値観の押しつけ」と表現します。
人の意見を聞き入れようとせず、自分の意見ばかりを主張してくる人に対して使われる表現です。
- 多数派の意見ではあるが、彼の意見は価値観の押しつけだ。
- 幅広い年代の意見を聞かないと、価値観の押しつけになるかもしれない。
価値観が合う
価値を感じるものや考え方の基準が同じ状態を「価値観が合う」と表現できます。
- 価値観が合う取引先の担当者と、週末にお酒を飲みに行く。
- 初めて会う人だが、価値観が合うと感じる。
ビジネスシーンにおける9つの価値観の内容例
自分が価値を感じるものや考え方の基準である「価値観」は、ビジネスシーンにおいて、どのようなところで感じるものでしょうか。
本記事では、ビジネスシーンにおける価値観の内容例として、下記の9つを紹介します。
- お金
- スキルアップ
- 安定・福利厚生
- アイデア・創造性
- 人間関係
- 社会貢献
- 挑戦できる環境
- 個人・チームプレー
- ワークライフバランス
キャリアを考えるうえでも、自分の仕事に対する価値観や優先度の把握は大切です。
それぞれの項目で、自分はどのような価値観をもっているかを確認してみましょう。
お金
仕事において「お金」の価値観を最優先したい人もいます。
たとえば、出世して昇給・昇進すると、より多くの給料を得られるようになるでしょう。
お金を稼ぐことを重視したい人にとっては、成果が給料に反映されることで、仕事のモチベーションを向上させる効果が期待できます。
スキルアップ
「スキルアップ」を重視する場合は、専門分野に特化した人材になれることに価値を感じるでしょう。
「学びたい」という好奇心が強い人が多く、自分のこだわりを大切にする傾向にあります。
転職活動やキャリアアップを図るときは、スキルが向上できるかどうかを判断基準に行動するケースが多いでしょう。
安定・福利厚生
仕事において、「安定・福利厚生」の価値観を重視する人もいます。
たとえば、終身雇用の会社で安定した給料を得ることや、変化よりも安定した職業を好む人もいるでしょう。
ほかにも、福利厚生が充実している企業を選ぶなど、仕事内容よりも待遇面の充実を重視する価値観の人もいます。
アイデア・創造性
ゼロから生み出すのが好きな人は、「アイデア」や「創造性」が発揮できるか否かを重視する傾向にあります。
職場のなかでも、課題を発見して改善案を提案するのが得意など、独自アイデアの創出にやりがいを感じるでしょう。
人間関係
仕事を選ぶ際に「人間関係」を重視する人は、競争するよりも協調を望む傾向にあります。
たとえば、出世や昇給を重視するのではなく、人間関係でストレスを感じずに働ける場所を求める傾向があります。
職場の人間関係が良好だと、本来の業務に集中できるようになり、仕事の能力を引き出しやすくなるメリットもあるでしょう。
社会貢献
多くの人々に役立つ仕事がしたいと感じる方は、「社会貢献」できるかどうかを重視して仕事を選ぶケースもあるでしょう。
たとえば、医療や福祉、環境に関わる仕事などがあげられます。
「人々に役立つ仕事をしている」という充実感により、仕事のモチベーション向上を図れるでしょう。
挑戦できる環境
仕事において「挑戦できる環境」かどうかを重視する人もいます。
保守的な環境よりも、変化が多い環境にやりがいを感じる傾向が強く、学べる部分が少ない環境だと感じられるときは、異動や転職を決断できるなど、思い切って別の場所に移動できる行動力もあります。
個人・チームプレー
仕事は、「個人プレー」と「チームプレー」の働き方に分別できるものもあります。
ひとりで仕事を進めるほうが、能力を発揮できる場合は「個人プレー」に向いており、協力し合って仕事を進める協調に喜びを感じる方は「チームプレー」に向いているでしょう。
個人プレーを重視したい場合、組織で働くよりも、フリーランスや自営業などの働き方の方が相性が良いかもしれません。
ワークライフバランス
仕事とプライベートの両立を大切にしたい場合は、「ワークライフバランス」を重視して仕事を選ぶでしょう。
たとえば、出産・育児休暇などの制度が利用できる職場や、残業時間が少ない職場など、プライベートを優先できるかどうかが、重要なポイントです。
ワークライフバランスの価値観を大切にしたい場合は、柔軟な働き方に対応できる職場がマッチするでしょう。
>ワークライフバランスに取り組むメリットに関する記事はこちら
仕事に対する価値観を知るメリット
仕事に対してどのような物事を求めていたり、なにを優先して働きたいかを把握したりなど、自分の仕事に対する価値観を知ることは、企業と働き手の双方にメリットがあります。
企業と働き手の双方の視点から、仕事に対する価値観を知るメリットを確認していきましょう。
企業側:仕事に対する価値観を知るメリット
まずは、企業側のメリットをみていきましょう。
ミスマッチを防げる
仕事における価値観が明確であれば、入社後のミスマッチを防ぎやすくなります。
たとえば、挑戦できる環境を重視したい人は、終身雇用制度を採用している企業よりも、ベンチャー企業などへ就職する方が、価値観がマッチしており、自分の能力を活かして働きやすくなるでしょう。
自分の価値観に合わない選択をしてしまうと、仕事を続けるうえでストレスに感じる部分が増えてしまいます。
どんな物事を重視して働きたいかの把握により、入社後のミスマッチのリスクを低減でき、働きがいをもって就業できるでしょう。
優秀な人材を見つけやすくなる
企業側は、自社の社風を明確にすると、自社の方針にあう優秀な人材を探しやすくなります。
また、社風だけでなく、ミッション・ビジョン・バリューや、企業が重要視している考え方などを明確にしておくと、それにマッチする人材を獲得しやすくなり、入社後の早期離職を防止できるでしょう。
働き手側:仕事に対する価値観を知るメリット
次に、価値観を明確にすると、働き手側にどのようなメリットがあるのかを確認していきましょう。
仕事のやりがいを見出せる
仕事の価値観を自分で把握すると、仕事のやりがいを見いだしやすくなります。
たとえば、スキルアップの価値観を重視する場合、勉強会への積極的な参加によりスキルアップを図れて、モチベーションを維持しやすくなるでしょう。
なんのために働くのか、どんな物事を優先したいのかを明確にできると、働く意味を見いだしやすくなり、仕事を続けやすくなります。
キャリア形成・転職時の参考にできる
自分自身における仕事への価値観を知っておくことで、キャリア形成を図るときの判断軸にできます。
たとえば、転職活動や部署異動を検討する際は、どのような価値観を重視したいかによって、今後の方向性が変わってくるでしょう。
自分の価値観にあわせて判断できると、選択後の後悔を減らしながら、キャリアチェンジを図りやすくなるはずです。
仕事で価値観の違いがあるときの対処法
企業に所属して働くうえで、職場の人間関係は避けられないものですが、人間関係で、価値観の違いに戸惑う場合があるかもしれません。
価値観が異なる人と働いていると、自分の思うように進められなくなったり、いちいち衝突してしまったりなど、ストレスが発生する恐れがあります。
このようなストレスの発生を抑制するためには、どのような対処法が適切でしょうか。
価値観の違いがあるときの対処法について解説します。
距離感を維持する
仕事でどうしても価値観の違いがあるときは、相手と一定の距離感を保って接するようにしましょう。
無理にあわせてしまうと、お互いにストレスを感じてしまう可能性が高いです。
物理的に距離をとるのが難しい場合は、仕事の会話を中心に進めながら、相手に踏み込みすぎないように一定の距離を置いてみてください。
>職場の馴れ合いとコミュニケーションの違いに関する記事はこちら
相手の価値観を否定しない
価値観の違いがあり、相手と意見があわないと感じるときでも、基本的に価値観の否定はしないようにしましょう。
否定的な意見を伝えると、相手を傷つけてしまうかもしれません。
また、人間関係が悪化してしまい、お互いに居心地が悪くなる可能性もあります。
相手の価値観を肯定できないときでも、否定はしないというスタンスで、相手の意見を受けとめる姿勢を見せる対応が大切です。
ビジネスコミュニケーション円滑化に「Chatwork」
価値観は、日常生活の些細な物事から、人生の重要な判断を決める部分まで、さまざまな場面における判断軸になります。
とくに、仕事に関わる価値観は、キャリア形成のなかで重要になってくるものです。
本記事で紹介した「ビジネスシーンにおける9つの価値観の内容例」を参考に、自分がどのような物事を重視したいのか、また、優先したいのかを掘り下げて考えてみましょう。
明確にしておくことで、今後のキャリア形成を決めるうえで意思決定がしやすくなります。
また、「価値観」は、普遍的に変わらないものではなく、生きていくなかで日々変化していくものです。
人それぞれ異なる価値観をもっているため、時にはあわない価値観をもつもの同士が、一緒に働く場合もあるでしょう。
ストレスを感じずに、円滑に業務を進めるためには、一定の距離感を保つ対応が大切です。
ストレスのない円滑なコミュニケーションの実現に、ビジネスチャット「Chatwork」の活用がおすすめです。
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