属人化を解消するには?原因とデメリット、具体的な5つの解消法を解説

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業務効率化
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属人化を解消するには?原因とデメリット、具体的な5つの解消法を解説

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目次

「この仕事はあの人じゃないとわからない・遂行できない」という状態を指す「業務の属人化」を放置している企業は意外と多いものです。

業務の属人化は、担当者が不在になると仕事が止まる・関連業務に支障が出るなど、さまざまなリスクを招きます。

本記事では、属人化を防ぐために効果的な5つの方法を紹介します。

あわせて、属人化の解消で得られるメリットや、属人化が起こる原因も解説しますので、ぜひ参考にしてください。

そもそも「属人化」とは?

まず、「属人化」とは何かを解説します。

属人化の意味と定義

属人化とは、業務のやり方や情報を特定の担当者しか把握していない状態のことです。

属人化した業務はほかの人には対応できない状態になるため、担当者が不在だと品質に差が出たり、もしくは対応そのものができなかったりする危険性があります。

従来の日本企業には、さまざまな業務の属人化が発生しやすい文化が見られたため、状況を認識しながら放置されているケースも少なくありません。

属人化を解消する5つの具体的な方法・対策

属人化を解消するための具体的な方法として、以下のような対策が考えられます。

解消法1:業務内容の可視化・洗い出しをおこなう

属人化を解消するには、業務内容を「見える化」することが大切です。

担当者だけでなく関係部署にもヒアリングをし、「どのような作業があり、どれくらいの時間がかかっているのか」「どのようなスキルが求められるのか」などの点を洗い出しましょう。

業務の内容や必要スキルを細かく洗い出すことにより、属人化している業務を分担する方法が明確になります。

解消法2:マニュアル作成と業務標準化を推進する

属人化した業務の分担方法がわかったら、作業の進め方をマニュアルに落とし込みます。

初めて担当する人でも迷わず作業できるように、工程を丁寧に言語化しましょう。

作業画面のスクリーンショットや動画を使うと、よりわかりやすくなります。

なお、業務のプロセスが変わったときなどのタイミングで、マニュアルを定期的に見直し、最新の状態に保つことも重要です。

>業務標準化に関する記事はこちら

解消法3:情報共有ツールを導入し活用する

属人化を防ぐには、情報をスムーズに共有できる環境を整えることが大切です。

情報共有ツールなどを活用し、「特定の業務について、一部の従業員しか対応方法や進め方を知らない」という状況を回避しましょう。

Chatworkなどのビジネスチャットツールを導入し、マニュアルや業務のコツなどを誰でも閲覧できるようにすれば、業務のブラックボックス化を防ぐことができます。

解消法4:定期的なジョブローテーションを実施する

ジョブローテーションとは、従業員の職種や部署を定期的に変更することです。

従業員にさまざまな業務を経験させることで、個人のスキルが広がるだけでなく、業務の属人化を防ぐ効果も期待できるでしょう。

たとえば、経理から監査、人事から営業への異動や、小売店でレジ打ちや品出し、倉庫業務などをローテーションで従事する例などが考えられます。

複数の人が業務内容を把握していれば、万が一担当者が退職してもほかの従業員がカバーできる体制を構築できます。

解消法5:OJT(On-the-Job Training)など教育体制を強化する

OJTとは、実際の業務を通して先輩や上司が新人に業務の知識・内容・スキルなどを教える教育方法です。

実務に即した知識を短い期間で習得できるようにするため、業務の手順が必然的に標準化され、属人化の防止につながります。

指導内容をマニュアルや動画に残しておけば、学ぶ内容や理解度に差がなくなるため、OJT自体の属人化も防げます。

継続的な教育体制の構築にはデジタルの活用が有効であり、デジタル技術を活用したOJTには以下のようなものがあります。

  • 上司・先輩による従来の指導とeラーニングを組み合わせたハイブリッド型OJT
  • 動画マニュアルを使ったオンデマンド学習
  • VR/ARを利用した体験型OJT

>OJTに関する記事はこちら

属人化解消によって得られる3つのメリット

続いて、属人化を解消することによって得られる主なメリットを3つ紹介します。

業務効率と生産性が向上する

属人化を解消すると、業務の効率化と生産性アップが期待できます。

業務内容を複数人で共有することで、1人では見落としがちな課題に気付きやすくなり、改善につながるためです。

業務量の偏りも分散できるため、進捗の遅延や停滞を防ぐことにもつながるでしょう。

業務品質が安定・向上する

属人化を解消し、業務を標準化することで、品質のばらつきを防ぐことが可能です。

マニュアルがあれば担当者以外の従業員でも担当と同じやり方で作業ができるため、一定の質を保ちながら業務を遂行できます。

品質チェックの項目なども標準化・共有すれば細部にも目が届きやすくなり、ミスの防止にもつながります。

従業員のスキルアップにつながる

属人化の解消によって業務が標準化すると、担当者が独占していた知見やノウハウが社内全体に共有され、知識が蓄積されていきます。

共有・蓄積された知見やノウハウを活用すれば、新人やほかの部署から異動してきた従業員もスムーズに業務知識を身に付けられるため、組織全体のスキルアップにつながります。

なぜ属人化は起こるのか?主な原因

次に、属人化が起こる主な原因を解説します。

業務の専門性が高い・複雑である

専門性が高く、複雑な業務ほど属人化しやすい傾向にあります。

難易度の高い業務は対応できる従業員の人数が少ないため、分担しにくいからです。

難しい業務を担当できる人材の採用や育成も簡単ではないため、属人化が進んでしまう危険性が高まります。

専門性の高い業務こそ、マニュアル化や情報共有を意識的に進めて属人化に陥る悪循環を防ぐことが大切です。

人手不足で担当者が固定化されている

人手不足の職場では、ひとりひとりの業務負担が重くなりがちです。

1人当たりの業務量が重くなると、仕事の進め方を周囲と共有する余裕がなくなり、担当者が固定化されてしまいやすくなります。

多忙なためにほかの従業員に教える時間も取れず、気付かないうちに属人化が進行してしまうことも少なくありません。

人手不足は属人化の大きな原因といえるため、早めの対策が大切です。

情報共有の仕組みや文化がない

社内に情報共有の仕組みや文化がないと、属人化が進みやすくなります。

たとえば、「何を・どこまで・どう伝えるか」などのルールや仕組みを決めていないと、情報を周囲に伝えにくく、共有が滞る原因になります。

情報共有不足の具体例を以下に挙げて説明します。

マニュアルや手順書が整備されていない

マニュアルや手順書が整っていないと業務のやり方や進め方の標準化が失われるため、属人化が進みやすくなります。

各従業員が業務を自己流のやり方や進め方でおこなうと、品質やスピードもばらばらになってしまいます。

仮にマニュアルがあっても情報が古かったり、必要な内容が載っていなかったりすると使いにくくなってしまうので、常に最新の状態にアップデートすることは必須です。

使いやすく、常に最新の情報が反映されたマニュアルを用意することが、属人化の防止につながります。

教育・引き継ぎ体制が不十分

教育や引き継ぎの体制が整っていない環境も、属人化を促進します。

担当者が忙しすぎて周囲に教える時間が取れなかったり、情報を共有する体制が整っていなかったりすると、自然と業務担当が特定の人に固定されてしまうからです。

教育や引き継ぎ体制が不十分だと、業務の内容やコツが共有されないまま担当者だけが抱え込むことになります。

属人化を防ぐには、日常的に情報を教え合える環境や体制の構築が必要です。

属人化が引き起こす5つのデメリット・リスク

属人化が進むと社内業務が滞り、品質も悪くなる傾向にあります。

ここでは、業務の属人化によって起こるデメリットやリスクを5つ紹介します。

業務プロセスがブラックボックス化する

業務が属人化した状態を放置していると、業務の流れや進め方が周囲に共有されず、どんな作業がおこなわれているのか誰にもわからない状態に陥ります。

とくに、急成長中で作業の分業化が進んでいる企業では、業務のブラックボックス化のリスクが高まります。

ひとつの業務に対する知識やノウハウ、手順を担当者しか把握していない状態が続くと引き継ぎも難しくなり、トラブルの原因にもなりかねません。

業務効率が低下・停滞する

業務が属人化していると、担当者が不在になると誰も代わりに対応できず、作業が止まってしまう危険性があります。

担当者不在によって対応できない業務がプロジェクトの一部であれば、全体の進行に悪影響が出てしまうでしょう。

万が一、担当者が退職した場合、業務に関するノウハウや進め方が共有される状態になっていなければ、業務を再開するまで多くの時間がかかってしまいます。

業務品質にばらつきが出る・低下する

業務が属人化していると、担当者が不在の場合、業務品質に低下やばらつきが生じる危険性があります。

業務品質の低下やばらつきは修正や手戻りの原因となり、取引先との信用問題に発展するケースもあるため注意が必要です。

不正やミスが発生しやすくなる

属人化した業務は周囲が内容を把握できていないため、ミスや不正が起きても発見が遅れる可能性があります。

業務の進め方が見えない状態が続くと指摘やフォローも難しくなり、ミスがそのまま放置されたり、隠されたりする危険性もあります。

最悪の場合、重大なトラブルに発展してしまうこともあるため、早期の解決が必要です。

担当者不在時に業務が停止・遅延する

属人化した業務は作業に精通した担当者がおこなうため、一見すると効率がよいように見えます。

しかし、担当者が急に休んだり退職したりすると代わりに対応できる従業員がいないため、業務が完全に止まってしまうことになります。

ほかの従業員が担当になって作業を再開できるようになるまで、該当業務と前後の業務が完全にストップしてしまうおそれもあるため気を付けましょう。

属人化解消を進める上での注意点

属人化解消の施策は、いくつかの注意点を踏まえて実施する必要があります。

以下、属人化の解消を進める上での注意点を3つ紹介します。

トップダウンでの意識改革が必要

属人化を解消するには、まず経営層や管理職が問題点を理解し、解消の必要性を認識することが大切です。

トップがリーダーシップを取り、意識を社内に浸透させて、組織全体の動きを変えていく必要があります。

属人化がもたらすリスクと、防ぐことで得られるメリットを従業員全員に伝えることも大切です。

解消には時間とコストがかかることを理解する

属人化を解消するには、マニュアルの整備や人材育成、業務システムの導入などに、時間とコストがかかることを理解しておきましょう。

業務の見直しや効率化にも多くの工数が必要ですし、システムを導入する場合は初期費用や運用コストも発生します。

長期的に見れば、焦って成果を求めず、現実的な目標とスケジュールを立てて施策を進めることが効果的な属人化対策につながります。

特定の従業員への過度な負担を避ける

属人化が進む理由として、特定の従業員に業務が偏ることが挙げられます。

人手不足が原因で業務の属人化が進む場合は、従業員を増やして一人で抱え込まなくてよい環境を構築することが大切です。

業務を複数人で分担できる環境を用意できれば、負担が一人に集中することを防げます。

人手を増やすことが難しい場合は、従業員の割り振りを調整し、属人化する可能性の高い業務の担当を増やすのが効果的です。

【事例紹介】属人化解消に成功した企業の取り組み

属人化解消に取り組んで成功した企業の事例を2つ紹介します。

情報の一元化で顧客管理の属人化を防止

情報の一元化ができずに顧客管理が属人化していた問題の解決事例を紹介します。

本事例では、業務によって利用するツールが異なっていたため、情報管理に問題がありました。

問題を解消するために情報の一元化に取り組み、業務で利用するツールをChatwork一本に統一しました。

利用するツールを統一して業務ごとにグループチャットを用意したことで、情報を管理しやすくなりました。

情報の共有もスムーズになって顧客管理の属人化が解消され、顧客との信頼関係が強固になっています。

業務ごとに専用のグループチャットを用意することで、書類の提出率なども向上し、業務の効率化にもつながりました。

>詳細はこちら

電話業務をチャットに変えることで属人化を防止

電話業務や社内の連絡手段をチャットに変更して属人化を防止した事例を紹介します。

本事例では、電話は記録が残らず、メールは即時性に欠けるなど、連絡手段に課題がありました。

情報が一部の従業員にしか伝わらないという「情報の属人化」を改善するため、リアルタイムでのやり取りができて履歴も残せるChatworkを導入しました。

グループチャットを活用し、メッセージを全員で共有できる体制に切り替えたことで業務の見える化が進み、属人化の防止や社内の連携強化につながったそうです。

>詳細はこちら

属人化解消に役立つツールとは?「Chatwork」を活用して業務標準化しよう

属人化を解消するには、情報共有ツールを活用することがおすすめです。

Chatworkを使えば、情報共有と業務標準化をスムーズにおこなうことができます。

なぜ情報共有ツールが属人化解消に有効なのか?

情報共有ツールを活用すれば、業務に必要な知識やノウハウをツール上でまとめておくことが可能です。

ツールにアクセスすれば、誰でも情報を確認できる状態を作れます。

情報共有が円滑に進めば業務の標準化も促進されるため、属人化の防止につながります。

「Chatwork」で実現するスムーズな情報共有と業務標準化

属人化解消にChatworkを活用すれば、以下のメリットがあります。

  • グループチャットでのノウハウ共有
  • タスク管理機能での進捗可視化
  • ファイル共有機能での資料一元管理

グループチャットでのノウハウ共有

Chatworkのグループチャットは、ノウハウや情報を共有するときに便利です。

業務に関するノウハウや知見をカテゴリーに分け、それぞれのカテゴリーで専用グループチャットを作成すれば業務情報をチャット内で共有できます。

該当するカテゴリーのグループチャットを開けば、誰でも必要な情報に触れられます。

リアルタイムでの質問や回答もできるので、業務の進め方がチーム内で共有でき、上司からのアドバイスやフィードバックもメッセージで受け取れます。

経験豊富な従業員の知識を全体で共有することで、特定の人だけに依存する状態を防ぐことが可能です。

タスク管理機能での進捗可視化

Chatworkのタスク管理機能を使えば、「誰がどの業務を担当していて、どこまで進んでいるのか」がひと目でわかります。

担当者や期限を設定しておけば、進捗が遅れているタスクもすぐに把握でき、フォローもしやすくなります。

チャットでのやり取りと連携することで、タスクに関する情報もチーム全体で共有でき、情報の属人化も防げるでしょう。

業務全体の見える化が進み、チーム全体の動きがスムーズになります。

ファイル共有機能での資料一元管理

Chatworkのファイル共有機能を使えば、業務資料のファイルをチャットごとにまとめたり、チャットを横断して共有したりできるため、必要なデータをすぐに見つけられます。

WordやExcel、画像や動画などさまざまな形式のファイルに対応しており、最大5GBまで共有可能です。

ファイルと一緒に関連するやり取りも確認できるので、背景の理解もしやすくなります。

資料を個人で抱え込まず、チームで共有できることで属人化の防止に役立ちます。

属人化を解消し、業務効率化を実現しよう

属人化とは、業務の進め方やノウハウが特定の人に偏っている状態のことです。

属人化を解消するには、まず業務内容の見える化が大切です。

「どのように業務をこなしているのか」などを明らかにし、必要なスキルや作業時間を洗い出しましょう。

次に、マニュアルを作って業務を標準化して、誰でも同じやり方で進められるようにします。

情報共有ツールを活用し、ノウハウをチーム全体で確認できる状態にしておくと安心です。

ジョブローテーションを取り入れて、業務に対応できる従業員を複数人、確保しておくことも属人化防止に効果的です。

情報共有ツールを探しているなら、Chatworkをおすすめします。

Chatworkなら、グループチャットで業務に関する情報を簡単に共有でき、ノウハウをまとめたファイルも共有可能です。

タスク管理機能を活用すれば、「誰がどの業務を担当していて、どこまで進んでいるのか」がひと目でわかるため、進捗が遅れている作業があれば人手を増やすなどの対応もできます。

登録すれば無料で試せるので、ぜひご活用ください。

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