Y世代とは?ミレニアル世代と呼ばれる背景や特徴、Z世代との違いを解説
目次
「Y世代」とは、1980年〜1990年代半ばごろに生まれた世代のことで、別名ミレニアル世代とも呼ばれています。
生まれたときからインターネットが身近にあったY世代は、ほかの世代とは異なる特徴や価値観をもっています。
Y世代の特徴や価値観、効果的にコミュニケーションをとる方法について解説します。
Y世代(ジェネレーションY)とは
「Y世代(ジェネレーションY)」とは、1980年から1990年代半ばごろに誕生した人を指す言葉で、前世代であるX世代の次の世代であることから名付けられています。
X世代は、1991年にカナダ人作家であるダグラス・クープランド氏が出版した『ジェネレーションX-加速された文化のための物語たち』によって、広く知られるようになった言葉です。
X世代・Y世代と同じように、Y世代より後に生まれた人は「Z世代」、Z世代より後に生まれた人は「α(アルファ)世代」と呼ばれています。
また、各世代には別名が付けられており、Y世代は「ミレニアル世代」と呼ばれることもあります。
ミレニアル世代と呼ばれる背景
前述のとおり、Y世代は「ミレニアル世代」とも呼ばれ、その背景は、Y世代にあたる年代層とミレニアル世代にあたる年代層がおおむね同じであるためとされています。
「ミレニアル世代」とは、西暦を1000年単位で区切った「millennial」に由来するもので、2000年以降に成人であった世代であることが語源です。
2020年の段階で、アメリカでは人口の約50%、日本では約37%がミレニアル世代となっており、経済活動の中心世代として注目を集めています。
Y世代の時代背景
Y世代は、いわゆる「デジタルパイオニア」とも呼ばれる世代で、生まれたときからインターネットが身近にあり、携帯電話やスマートフォンなどさまざまなデジタルデバイスの誕生や、IT時代へのパラダイムシフトを経験しています。
また、バブル崩壊後の不況、就職氷河期があったり、アメリカ同時多発テロ事件やリーマンショックが起きたりして、社会や世界の変化を実際に経験、もしくは身近に感じながら育ちました。
Y世代の考え方や価値観は、インターネットの普及や世界金融危機などの時代背景の影響を受けているため、ほかの世代とは異なる特徴があります。
X世代・Z世代・α世代との違い
経済活動の中心として注目を集めているY世代ですが、「X世代」「Z世代」「α世代」とはどのような点が異なるのでしょうか。
X世代・Y世代・α世代との違いをみていきましょう。
X世代との違い
X世代とは、1960年代前半から1980年代前半に誕生した世代のことで、情報収集にテレビや雑誌などを用いる傾向があります。
デジタルデバイスの操作やIT環境に慣れていない人が多く、Y世代と比べてITリテラシーが高くないことが特徴です。
Z世代との違い
Z世代とは、1990年代半ばから2010年ごろに誕生した世代のことで、生まれたときにはインターネットが側にあった「デジタルネイティブ」世代です。
幼少期からさまざまなデジタルデバイスに触れているため、Y世代よりさらに高度なITリテラシーをもっています。
Z世代の情報収集の中心はSNSやインターネットで、社会問題へ高い関心をもっていることや、発信力が非常に高いことも、ほかの世代とは異なる特徴です。
α世代との違い
α世代とは、2010年以降に誕生した世代のことで、デジタルデバイスの使用環境がすでに整っていたり、学校教育でプログラミングを受けたりしているため、デジタルリテラシーが高いという特徴があります。
α世代は、オンライン上でコミュニケーションをとることに抵抗がなく、国内外問わずさまざまな人と交流することが当たり前の時代に生まれたことで、自分と異なる意見や考えの人も受け入れやすいです。
各世代の特徴について、以下の表にまとめました。
生まれた年 | 特徴 | |
---|---|---|
X世代 | 1960年代前半~1980年代前半 | 情報収集はマスメディア IT環境に不慣れな人が多い |
Y世代 | 1980年~1990年代半ばごろ | IT時代へのパラダイムシフトを経験 生まれたときからインターネットが身近にある |
Z世代 | 1990年代半ば~2010年ごろ | デジタルネイティブ世代 発信力が非常に高い |
α世代 | 2010年以降 | 学校教育でデジタルデバイスやITに触れている オンラインサービスやコミュニケーションに抵抗がない |
Y世代の特徴
X世代・Z世代・α世代の特徴をみてきましたが、あらためてY世代の特徴について確認していきましょう。
- 高いITリテラシー
- ワークライフバランスの重視
- 多様な価値観を受容する
- リーダーシップが強い
- モノ重視よりもコト重視
- 社会問題への高い意識
それぞれの特徴について解説します。
高いITリテラシー
インターネットの誕生やITの発展とともに年を重ねているY世代は、高いITリテラシーをもっていることが特徴です。
デジタルデバイスの基本的な操作をはじめ、オンラインの便利ツールの活用、SNSでの交流やインターネットでの情報収集など、使用目的に応じてITツールを自在に使いこなすのが上手く、情報の取捨選択能力や真偽を見極める力に長けています。
そのため、オンラインショップを積極的に利用する人が多かったり、一方的に情報が伝えられるマスメディアの影響を受けにくかったりします。
ワークライフバランスの重視
Y世代は、仕事とプライベートを両立する「ワークライフバランス」を重視する傾向にあります。
リーマンショックにともなう就職氷河期やバブル崩壊を経験しているY世代は、リスクや冒険を恐れる保守的な価値観をもっています。
そのため、安定的に収入を得られる仕事を好み、プライベートを削ってまで出世をしたいと考える人は少ないでしょう。
>ワークライフバランスの正しい意味とメリットに関する記事はこちら
多様な価値観を受容する
Y世代は、さまざまな価値観を柔軟にうけとめるという特徴もあります。
インターネットを使いこなすY世代は、テレビや雑誌などで受動的に価値観に触れるだけでなく、自ら情報収集をしたり、SNSを通してさまざまな価値観に触れたりしながら、柔軟な考え方を育んできました。
また、興味があることをインターネットやSNS検索で深堀りしたり、突き詰めたりできる環境のなかで育ってきたため、独自の考えが形成されやすく、個人主義の傾向が強いことも特徴のひとつです。
リーダーシップが強い
Y世代の特徴のひとつに、リーダーシップが強いことが挙げられます。
個人主義の傾向が強く、個人がさまざまな考え方や価値観をもっているY世代は、学校生活などの集団で物事を成す際に、多様な意見をまとめる能力が求められました。
生活していくなかで、Y世代は多様な意見を自然にまとめてきたため、リーダーシップが強く、成功と失敗を繰り返しながら成長できる傾向があります。
また、Y世代は、デジタルデバイスが普及し、直接会わなくてもコミュニケーションをとれるようになった時代背景から、仲間意識が強いことも特徴であり、チームの和を大切にしながらリーダーシップを発揮するでしょう。
>リーダーシップの種類と求められるスキルに関する記事はこちら
モノ重視よりもコト重視
Y世代は、「モノ」よりも、体験や思い出といった「コト」を重視する傾向にあります。
バブル崩壊やリーマンショックの経験があるY世代は、ブランド品や自動車などのモノを多く所有することよりも、さまざまな体験や経験を通して、自分の内面を豊かにしたり、誰かと思い出をつくったりすることを大切にしています。
また、ルームシェアやレンタルサービスなど、「だれかとシェアする」考え方やサービスが一般的になったことも、この価値観を後押ししていると考えられます。
社会問題への高い意識
Y世代は、リーマンショックによる経済悪化や、地球温暖化による環境の変化・異常気象の発生を目の当たりにしているため、社会問題へ高い意識をもっていることも特徴です。
また、ITリテラシーが高い特徴を活かして、問題の現状把握を目指し能動的に情報収集をおこなったり、社会問題を解消する行動を積極的に起こそうとしたりすることも、ほかの世代とは異なる特徴といえるでしょう。
Y世代のコミュニケーション
ほかの世代とは異なる特徴や価値観をもつY世代と効果的にコミュニケーションをとるためには、以下のようなポイントをおさえる必要があります。
- 価値観や考え方を認める
- 効率を意識する
- 目的や背景を明確にする
Y世代への効果的なコミュニケーション方法について確認していきましょう。
価値観や考え方を認める
自身とは異なる考え方や価値観を柔軟にうけいれるY世代は、自分自身も明確な考えや価値観をもっています。
そのため、発言や考えを頭ごなしに否定せず、理解や認めようとする姿勢をもって接することが大切です。
Y世代に意見を伝える際は、「あくまで自分の考え方では......」という形で、Y世代の意見を尊重する言動を心がけると、円滑なコミュニケーションが実現できるでしょう。
>相手を尊重するアサーティブコミュニケーションとは?に関する記事はこちら
効率を意識する
ITリテラシーが高いY世代は、効率化を重視し、業務や作業にマニュアルがあることが当たり前だと考える傾向にあります。
そのため、「みて覚える」というコミュニケーションをとると、効率化をはかれないか提案してくるかもしれません。
効率化が得意なY世代の特徴を活かすためにも、業務を共有した箇所はマニュアル化し、業務改善できる点はないか意見を求めるなどして、信頼関係を築きながら円滑なコミュニケーションをはかりましょう。
目的や背景を明確にする
「デジタルパイオニア」とも呼ばれるY世代は、インターネット検索やSNSを用いた情報収集で、自分の興味関心を深掘りしてきた世代のため、仕事においても目的や背景などを気にする傾向にあります。
Y世代に業務説明する際は、単に手順ややり方を説明するのではなく、「なぜ」「どうして」「なんのために」をあわせて共有するようにしましょう。
Y世代が目的や背景を理解することで、トラブルやイレギュラーな対応が求められた際にも、柔軟な対応ができるようになります。
ビジネスチャット「Chatwork」でY世代と円滑なコミュニケーションを
Y世代は、インターネットの誕生や発展とともに年を重ねている世代のため、高いITリテラシーをもち、SNSやインターネットを通して独自の価値観を形成してきました。
Y世代とのコミュニケーションは、独自の価値観や考えを認めあいながら、お互いを尊重することが大切です。
Y世代はITリテラシーが高い傾向にあるため、Y世代にとって慣れ親しんだデジタルツールであり、かつ気軽なコミュニケーション手段であるチャットの活用がおすすめです。
「Chatwork」は、チャット形式のコミュニケーションを、オンライン上でどこにいても実現できるビジネスチャットです。
チャット形式によるコミュニケーションだけでなく、タスク機能やファイル管理機能を活用して、業務効率化をはかることができるため、効率を重視するY世代とのコミュニケーションに最適なツールといえるでしょう。
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