Z世代とは?定義や意味、特徴を解説|X・Y・α世代との違いについて
目次
「Z世代」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。
昨今、Z世代をはじめ、X世代、Y世代など、世代を区別する呼び方が定着しつつあります。
「Z世代」を使ったことがない方や、意味や特徴を知らずに使っている人も多くいるのではないでしょうか。
本記事では、Z世代の意味や特徴、X世代、Y世代など他の世代との違いについて解説していきます。
Z世代とは?
「Z世代」とは、1990年代後半〜2010年生まれの、2020年代の現在において、10代から20代前半の人を指す言葉です。
デジタル技術が普及し、インターネットが広まっている時代に生まれた「Z世代」は、コンピューターを利用した情報技術(IT)、いわゆる「デジタル」をうまく使いこなすことから、「デジタルネイティブ」とも呼ばれます。
Z世代は、今後の経済を支える中心世代であるとして、注目を集めています。
Z世代の由来
1960年〜1974年生まれをX世代、1975年〜1990年代前半生まれをY世代として、それぞれの世代が表現されてきました。
もともとはアメリカで、X世代を「ジェネレーションX」と表現して、アルファベット区分で世代区分がわけられていました。
X世代 | 1960年~1974年生まれ |
Y世代 | 1975年~1990年代前半生まれ |
Z世代 | 1990年代後半〜2010年生まれ |
アルファベット順で「X」「Y」に続いていることから、「Generation Z」と呼ばれ、日本語でも「Z世代」という言葉が定着したとされています。
Z世代がもつ価値観の特徴
Z世代の価値観や考え方には、昨今の社会的背景の影響がみられます。
- 自分の価値観を大切にする
- 承認欲求が強い
- 社会問題に関心がある
Z世代がもつ価値観の3つの特徴を、詳しくみていきましょう。
自分の価値観を大切にする
近年、ジェンダーレス・LGBTQなど、多様性に注目が集まっています。
多様性を大切にするという考え方が当たり前になっているZ世代は、周囲と同じではない、「自分らしさ」を大切にする傾向が強いです。
他者を、「性別」や「人種」などの属性で区別せず、いち個人として接し、自分の価値観にもとづいた考え方を発信できるのも、Z世代の特徴のひとつです。
承認欲求が強い
Z世代は、他者から評価されたいという「承認欲求」が強いことも、特徴のひとつです。
SNSなど、オンライン上でのコミュニケーションが当たり前になっていることにより、他者からの評価や、周囲からどう思われているのかを気にする傾向が強くなっているのです。
周囲の評価を気にするあまり、保守的になってしまうという特徴も、承認欲求の強さからきています。
社会問題に関心がある
Z世代は、インターネットの発達により、情報収集が簡単におこなえるようになったことから、社会問題に強い関心をもっています。
また、リーマンショックや大震災などを経験している世代のため、貧困や環境問題といった社会問題を他人事だと思わず、行動に移すことができる点も特徴といえるでしょう。
SNSやインターネットを通して、自分の価値観や考え方を、世界に発信できることも、社会問題への関心が高まった背景とされています。
Z世代が送るライフスタイルの特徴
Z世代が送るライフスタイルは、デジタル技術の発展を背景とした特徴が色濃くあらわれています。
- 効率性を重視する
- 情報収集はインターネット中心
Z世代にみられるライフスタイルの特徴を、詳しくみていきましょう。
効率性を重視する
Z世代が生まれ育った時代は、デジタル技術の発展が目覚ましく、あらゆる業務やコミュニケーションの効率化がはかられていたため、Z世代は、効率性を重視する傾向が強いという特徴があります。
仕事においても、「このツールを活用すると効率があがるのではないか」「デジタルシステムを導入すると、時短になるのではないか」などと、常に効率性を意識する姿勢をもっているため、企業の業務効率化に寄与する人材としても、注目を集めています。
情報収集はインターネット中心
Z世代は、幼い頃からインターネットやSNSが身近にあるため、情報リテラシーが高い傾向にあります。
インターネットを利用することに対して、抵抗感や苦手意識をもっている人が少なく、TVや新聞などのマスメディアよりも、SNSやCGM(「Consumer Generated Media」の略、掲示板や口コミサイトなど)を参考にして、情報収集する傾向が強いことも特徴といえます。
SNSやCGMは、情報の鮮度が高く、多面的な意見をとりいれた情報収集ができるため、多くの情報から、必要な情報を取捨選択できるZ世代に支持されています。
Z世代が起こす消費行動の特徴
Z世代の価値観や考え方に、Z世代ならではの特徴があるように、消費行動にも、Z世代ならではの特徴があります。
- 体験や共感を重視する
- コストパフォーマンスを重視する
Z世代の消費行動の特徴について、みていきましょう。
体験や共感を重視する
Z世代の消費行動の特徴として、体験や共感を重視する傾向があげられます。
周囲と同じ「モノ」を欲しがるという従来の消費行動は失われつつあり、体験を重視した「コト消費」や、ブランドの価値観や考え、社会貢献度への共感を重視した「イミ消費」が、Z世代の消費行動の特徴となっています。
特に「イミ消費」は、SDGsやフェアトレードなど、多くの人が関心を寄せている社会的なテーマが関係している消費行動です。
Z世代は、社会問題への関心が高いことが特徴のため、今後はイミ消費の需要が高まることが予想されるでしょう。
コストパフォーマンスを重視する
周囲からの評価や目線を気にする傾向があるZ世代は、保守的で現実主義な特性があります。
そのため、コストパフォーマンスのよい商品やサービスを好む傾向が強いです。
また、SNSなどの発達で、商品やサービスの情報が入手しやすくなったため、複数の商材を比較して選ぶ機会も増えてきました。
Z世代は、数多くの情報から、自分に有益な情報を取捨選択するのが得意なため、一度価値を見出したものには支出を惜しまず、リピーターとなるケースが多いことも特徴です。
Z世代とほかの世代の違い
現代では、Z世代をはじめ「X世代」「Y世代」「ミレニアル世代」など、世代を区別する呼び方が多く存在します。
- X世代
- Y世代
- ミレニアル世代
それぞれどのような特徴をもつ世代なのでしょうか。
各世代の特徴をみていきましょう。
Z世代とX世代との違い
「X世代」は、1960年~1974年生まれの人のことを指す言葉で、Z世代の親世代にあたります。
アナログからデジタルへの変遷を経験している世代のため、「デジタルイミグラント」とも呼ばれることもあり、TVや新聞・広告などの媒体と、インターネットをバランスよく活用して、情報収集をおこなうことが特徴です。
デジタルネイティブのY・Z世代とは異なり、成人してからデジタル技術が発展した世代のため、適応力が高いことも特徴のひとつです。
Z世代とY世代との違い
「Y世代」は、1975年~1990年代半ば生まれの人のことを指す言葉で、生まれた時代がミレニアル世代と被っているため、同じ意味あいで使われることも多い世代です。
ミレニアル世代と同様に、デジタル技術の発展とともに成長してきた世代で、携帯電話やスマートフォンの普及が活発になったタイミングで成人をむかえています。
デジタル技術の発展とともに成長してきたため、ITリテラシーが高いことも特徴です。
Z世代が注目される背景
昨今、Z世代が注目を集めるようになったのはなぜでしょうか。
X世代、Y世代と異なる点も踏まえて、Z世代が注目される背景を解説しますていきます。
消費の中心となっていくため
Z世代は、今後の経済を回していく中心世代として、注目を集めています。
さまざまな領域において、世の中のデジタル化が進むなかで、買い物や学習、娯楽など、ライフスタイルの大部分をデジタルデバイスで完結させられるZ世代は、将来的に消費の中心となっていく世代です。
「デジタルネイティブ」ともいわれるZ世代のコミュニケーションは、SNSなどのオンライン上を中心におこなわれていて、情報の収集から発信まで、ライフスタイルの中心には「デジタル技術」が存在しています。
今後の経済を支えていく「Z世代」の、このような特性から、将来の消費活動のほとんどは、オンライン上でおこなわれるようになると考えられています。
発信力が非常に高いため
オンライン上の発信力が非常に高いことも、Z世代が注目を集める理由のひとつです。
Z世代は、インターネットが当たり前に存在する時代に生まれ育った世代であることから、インターネットを介したオンラインサービスの利用することに抵抗をもつ人がほとんどいません。
そのため、SNSやその他のオンラインサービスツールなど、拡散力の高いネットデジタルツールを活用した発信力が非常に高いです。
オンライン上で、自分の想いや考えを抵抗なく発信し、数多くあるオンライン上のその情報を効率よく取捨選択して吸収するのが、Z世代のコミュニティの特徴です。
同世代が発信した内容に感化されやすいことも、Z世代の特徴であることから、Z世代が発信する内容に注目が集まっています。
企業がZ世代をターゲットにする際のポイント
Z世代は、ほかの世代とは異なる特徴や価値観をもつため、従来のマーケティング手法を用いても、うまく効果がでない可能性があります。
事業においてZ世代をターゲットにする場合の、Z世代に刺さるマーケティング手法とはどのようなものでしょうか。
Z世代に対してマーケティングをおこなう際のポイントについて詳しくみていきましょう。
SNSなどのデジタルコンテンツを活用する
デジタルネイティブであるZ世代には、SNSなどのデジタルコンテンツを用いてアプローチする方法が効果的です。
「周りと同じ」「みんながもっている」などの価値観よりも、「自分らしい」「自分が価値を感じる」などの価値観が強い傾向があるため、ブランドやネームバリューなどをアピールしても、効果が薄い可能性があります。
Z世代は「エモい」という言葉が流行したように、エモーション(感情)を動かされるものに興味関心を抱きやすいです。
ブランドのコンセプトやビジョン、商品のストーリーなどをSNSで発信し、共感性をもたせ、感情を動かす方法が効果的でしょう。
個性やパーソナリティを大切にする
Z世代は、自分の価値観を大切にする傾向が強いため、マーケティングにおいても「個性」や「パーソナリティ」を重視することが大切です。
自分が価値を感じるものにコストをかける世代のため、大衆向けの製品よりも、自分らしくカスタマイズできるものや、自分らしさがアピールできるものに興味関心を抱きやすいです。
また、SNSやCGMを用いて情報収集すること一般的な世代のため、影響力のあるインフルエンサーを活用する方法も効果的でしょう。
Z世代とコミュニケーションをとる際のポイント
Z世代と、円滑なコミュニケーションをとるためのポイントは主に4つあげられます。
- 価値観に寄り添ったコミュニケーション
- 信頼関係を構築するコミュニケーション
- 適切な距離感を保ったコミュニケーション
- オープンなコミュニケーション
Z世代の特徴として紹介した、価値観やライフスタイルをより理解したうえで、4つのポイントをおさえてコミュニケーションをとるとよいでしょう。
ビジネスシーンでZ世代の力を引き出すためのコミュニケーションについて解説します。
価値観に寄り添ったコミュニケーション
多様性をうけいれることが当たり前と考えるZ世代は、個人の価値観を大切にする傾向があります。
そのため、Z世代とコミュニケーションをとる際は、Z世代のもつ価値観に寄り添い、意見をうけいれることを意識しましょう。
一人ひとりと個別に向きあいながら対話をすることで、Z世代も「自分の価値観に向き合ってくれている」と感じ、安心して力を発揮するでしょう。
信頼関係を構築するコミュニケーション
デジタルネイティブであるZ世代は、気になる情報はすぐに検索し、自分の中で真偽を判断してしまう特徴があります。
自分が信頼できないと感じることに対して、拒絶し、切り離してしまうこともあるため、コミュニケーションをとる際には、細心の注意を払う必要があるでしょう。
信頼関係を構築するコミュニケーションをとるためにも、細かく丁寧に指導をしたり、フィードバックの際には本来の意味や目的を明確に伝えたりすると効果的です。
逆に、真偽が不明なコミュニケーションや、曖昧なコミュニケーションは、モチベーションや信頼度の低下を引き起こす恐れがあるため、注意しましょう。
>信頼関係を構築するコミュニケーション方法に関する記事はこちら
適切な距離感を保ったコミュニケーション
Z世代は、公私を区別したいと考える傾向が強いため、適切な距離感を意識したコミュニケーションが大切です。
距離を縮めるために、プライベートの質問をしたり、飲み会を開催したりなど、ワークライフバランスを無視するようなコミュニケーションをとると、Z世代のモチベーションを低下させてしまいます。
仕事とプライベートを切り離した距離感での接点づくりを、意識するようにしましょう。
>ビジネスチャット「Chatwork」を用いたコミュニケーションのメリットに関する記事はこちら
オープンなコミュニケーション
デジタルネイティブで、インターネットの活用に慣れているZ世代は、さまざまな情報にアクセスすることが得意です。
「情報」に接することに壁を感じず、知りたい情報は、開示されているべきと考える傾向にあるため、オープンなコミュニケーションを好みます。
しかし、会社に属していると、開示できる情報ばかりとは限りません。
Z世代と接する際には、なぜ開示できないのかを明確にしながら、コミュニケーションをとることを心がけましょう。
>オープンコミュニケーションのメリットと方法に関する記事はこちら
円滑なコミュニケーション実現に「Chatwork」
Z世代は、デジタルネイティブと呼ばれ、X・Y世代とは異なる価値観や考え方をもっています。
Z世代は、今後の消費の中心となっていく世代で、組織内でも活躍することが期待されているため、Z世代の特徴を理解して、相手に寄り添ったコミュニケーションをはかりましょう。
前述のとおり、Z世代とのコミュニケーションのポイントは4つです。
- 価値観に寄り添う
- 信頼関係を構築する
- 適切な距離感を保つ
- オープンコミュニケーションにつとめる
これらのポイントをおさえつつ、コミュニケーションを効率化する方法として、ビジネスチャットの活用がおすすめです。
ビジネスチャット「Chatwork」は、メールや電話に比べて、気軽にメッセージのやりとりができるコミュニケーションツールです。
SNSをはじめとした、デジタルツールを用いた情報発信に長けているZ世代にとって、慣れ親しんでいるチャット形式でのコミュニケーションのため、グループチャット機能やファイル共有機能などを効果的に使いこなして、社内コミュニケーションの活性化を推進できるでしょう。
また、もらったメッセージに対して、文字入力をすることなく簡単に反応できるリアクション機能も、Z世代とのコミュニケーションを円滑にする一助となるでしょう。
※画像はフリープランにおけるリアクション機能のイメージです。有料プランを契約の場合は、リアクション機能で使える絵文字が49種類に増え、自分の思いや感情をより豊かに伝えることができます。
円滑にコミュニケーションを交わすことで、Z世代だけでなく、X・Y世代など、それぞれの世代のもつ価値観や考えを共有して、多様性を認め合い、相互理解を深めるための手段としても、導入効果が期待できます。
ビジネスチャット「Chatwork」は、無料で簡単に使いはじめることができます。
下部の「今すぐChatworkを始める(無料)」よりすぐに、手軽さを体験できます。
Z世代だけでなく、世代を問わず社内全体のコミュニケーションを活性化させるために、「Chatwork」をぜひご活用ください。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。