インターンシップとは?企業側が実施するメリットや目的を解説

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働き方改革
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インターンシップとは?企業側が実施するメリットや目的を解説

目次

就職活動に役立つとされるインターンシップは、多くの就活生が注目しています。

会社の魅力を伝え、学生とのミスマッチを防ぐために、企業側にとっても注力したいイベントのひとつです。

最近ではインターンと略されることも多く、多くの企業と学生が取り組んでいます。

本記事では、インターンシップについて企業側の視点から実施するメリットや目的について解説します。

インターンシップとは

インターンシップとは、学生が将来進む道を選択するために、関連企業で実際に就業体験をするプログラムのことです。

実際に働く社員から話を聞いたり、仕事を体験したり、企業の雰囲気や風土を知ったりすることで職業への理解が深められるメリットがあります。

また、自分が本当にその職業に適しているのかを知ることで、将来像やキャリアプランを明確にすることにも役立ちます。

インターンシップは、「インターン」と呼ばれることも多くあります。

アルバイトとの違い

インターンシップとアルバイトは大きく異なります。

企業が学生を募集する目的として、アルバイトの場合は労働力の確保を、インターンシップの場合は会社への理解を深めてもらうことや、優秀な学生を発見することを目的としています。

学生側も、アルバイトでは収入を目的としていますが、インターンシップに対しては実務の経験や企業理解を深めることを目的としているという違いがあります。

インターンシップの種類

インターンシップは期間や内容などによって以下の、3つの種類に分類されます。

  • 期間別インターンシップ
  • 内容別インターンシップ
  • 報酬別インターンシップ

それぞれのインターンシップの特徴について見てみましょう。

期間別インターンシップ

期間別に分けられるインターンシップには「1DAYインターン」「短期インターン」「長期インターン」の3種類があります。

               
期間 内容
1DAYインターン 1日で完結するインターンシップで、講義やセミナー形式の実施が中心となります。企業や業界の理解を深めることが目的となることが多いです。
短期インターン 数日〜1週間ほどの短期間で開催されるインターンシップです。学生の休暇中に開催される「サマーインターン」「ウィンターインターン」も短期インターンに含まれます。
長期インターン 1か月以上のインターンのことを長期インターンと呼び、半年〜1年ほど参加する学生も多くいます。

内容別インターンシップ

「内容別インターンシップ」とは、体験できる内容別に分類されたインターンシップのことです。主に以下のような内容に分類されます。

会社説明会、セミナー型

座学中心のインターンシップで、会社概要の説明や学生とディスカッションをすることが中心になります。

業務知識に関する情報を学生に知ってもらうことで、企業の魅力を知ってもらい自社に興味を持ってもらうことを目的としています。

1DAYインターンで開催されることが多い形式です。

プロジェクト型

グループワークなどを通して問題解決などに取り組む内容になっています。

座学よりも深く業務を理解してもらえるので、学生側の思考力やアウトプット力、学生同士のコミュニケーション能力を確認できるメリットがあります。

短期インターンで開催されることが多いです。

就業型

社員と一緒に実際の仕事に取り組む内容です。

学生が企業の中で業務を体験することで、会社や社員の雰囲気を理解したり、実務への理解を深めたりできます。

また、企業の魅力についてもより深く知ることができます。

本格的に就職活動が始まる前から、優秀な学生を見つけて囲い込めるというメリットもあります。

報酬別インターンシップ

インターンシップの期間が長く就業型の場合、報酬が発生することが多くあります。

実務が伴う内容の場合、アルバイトと同様の給与体制となり、時給や日給で報酬を支給する必要があります。

一方、会社説明会と同等のセミナー形式のインターンシップの場合は、実務と異なるため報酬は発生しません。

インターンシップの内容に実務が伴うかどうかを判断したうえで、報酬の有無を決めましょう。

企業がインターンシップを実施する目的・メリット

学生にとってはインターンシップを通して理解が深められるなどメリットが多くありますが、企業にとってもインターンシップを実施する目的やメリットが存在します。

主な目的やメリットには以下のものが挙げられます。

  • 優秀な人材の発掘につながる
  • 入社後のミスマッチ防止につながる
  • 若手社員の育成につながる

それぞれ解説していきます。

優秀な人材の発掘につながる

インターンシップを通して、優秀な人材が発掘できるというメリットがあります。

就職活動開始から内定までの短い期間では、優秀な人材を発掘する期間も限られます。

インターンシップを開催することで、学生との接点を増やすことができ、働く姿を見ることで将来有望な人材が発見しやすくなります。

企業側はインターンシップを通して、学生の思考力やコミュニケーション能力を確認する姿勢をもつようにしましょう。

入社後のミスマッチ防止につながる

入社後のミスマッチ防止も、インターンシップを開催することの目的のひとつです。

実際、入社後に「想像していた業務内容と違った」「会社の雰囲気が合わなかった」という理由で離職する学生は多く、その際の企業側の損失はとても大きいものです。

インターンシップを通して、業務内容や企業の風土を実際に感じてもらうことで、学生側と企業側のミスマッチが防げます。

若手社員の育成につながる

インターンシップには、若手社員の育成を促進するメリットがあります。

学生に実際の業務を経験してもらう就業型のインターンシップの場合、学生と年齢の近い若手社員を巻き込むことで、その社員の育成にもつながります。

人に何かを教えるという経験は、改めて自身の業務を俯瞰して見る必要があり、現在の業務内容が事業にどう関わっているのかを認識できます。

また、学生は入社してくる新入社員になる可能性があるため、インターンシップのときから社会人としてのマナーや常識を教育しておくことで、入社後にスムーズに社会人としてのスタートを切ることができます。

インターンシップを実施する際の注意点

インターンシップは企業にも学生にもメリットが多く存在しますが、企業は注意しなければいけない点もいくつか存在します。

主に以下のような事項に注意が必要です。

  • 情報漏洩のリスクを認識する
  • 目的を明確にする
  • 報酬の有無を明確にする

気をつけたい注意点について紹介します。

情報漏洩のリスクを認識する

学生が企業の機密情報や顧客情報にアクセスできる環境になっている場合、情報漏洩のリスクが発生することが考えられます。

企業機密や個人情報などの機密情報が漏洩しないように、リスクを認識しきちんと対策をとっておきましょう。

情報管理体制は万全にしておき、学生と誓約書を取り交わすことも必須です。

また、万が一に備えてどのような場合に損害賠償請求が発生するのかも事前に定めておくことが重要です。

>情報漏洩の原因と対策に関する記事はこちら

目的を明確にする

インターンシップを開催する目的を明確にしておきましょう。

企業側が「なぜ実施するのか」「どのような効果を得たいのか」を明確にしておくことで、インターンシップの期間や内容が決定しやすくなります。

学生側の目的が達成ができ、企業側にとっても費用対効果の高いインターンシップが実現できるとベストです。

報酬の有無を明確にする

報酬の有無を事前に明確にしておくことで、トラブルなくインターンシップが開催できます。

報酬が発生する場合には、最低賃金を下回らないように注意が必要です。

期間によっては、労働基準法が適用されることもあるので事前に確認しておきましょう。

>就業規則に関する記事はこちら

インターンシップを実施するステップ

実際にインターンシップを実施するにあたり、そのような準備が必要なのでしょうか。

主に以下のようなステップで準備を進めていきます。

  1. プログラムを作成する
  2. 受け入れ体制を整備する
  3. 募集を開始する
  4. 振り返りを実施する
  5. 参加者のフォローアップをする

最大限に機会を活用するために、事前に適切な準備をしておくことが大切です。 

ステップ(1):プログラムを作成する

インターンシップを実施する目的・目標を明確にしたら、それに沿ったプログラムを作成しましょう。

プログラムは、企業の規模や業種、インターンシップの期間や対象により異なります。

セミナー形式にするのか、実務を体験できるワークショップ形式にするのかなどを組み立てます。

インターンシップを受ける学生だけでなく、担当する企業側が目的に沿い満足できるものを目指しましょう。

ステップ(2):受け入れ体制を整備する

プログラムに沿って受け入れ体制を整備します。

就業型のインターンシップの場合、社員に協力してもらい学生をフォローすることが欠かせません。

業務から外れて学生をフォローすることになるので、事前に協力部署の社員に受け入れ体制を整備してもらいましょう。

 

当日、スムーズに連携できるように内部で連絡手段を決めておくことも重要です。

そのほかにも、業務がスムーズに進められるようにオフィススペースの環境なども整備しておきましょう。

ステップ(3):募集を開始する

社内の調整が整ったら、募集を開始しましょう。

募集方法として、求人サイトが一般的ですが、近年SNSで情報収集をする学生も増えてきています。

予算に応じていくつかのサイトやSNSなどを組み合わせることで、より多くの学生にアプローチができます。

参加者を限定したい場合には、書類審査や面接を通して選考をする方法もおすすめです。

ステップ(4):振り返りを実施する

学生が集まったらいよいよインターンシップを開催します。

インターンシップで大切なのは振り返りを実施して、学生にフィードバックをすることです。

よかった点や改善すべき点を明確に伝えることで、学生自身のキャリア全体へのアドバイスにつながります。

親身にアドバイスが受けられると、学生側のもつ企業への印象も好印象につながるでしょう。

>フィードバックに関する記事はこちら

ステップ(5):参加者のフォローアップをする

採用につなげるためには、インターンシップ開催後のフォローが重要です。

たとえば、早期選考や参加者限定セミナー・懇親会に招待するなど、つながりを維持しながら引き続きアプローチをしましょう。

フォローアップの内容は、面談や懇親会、特別選考などさまざまです。参加した学生と定期的にコミュニケーションをとることを欠かさないようにしましょう。

インターンシップの企業事例

インターンシップには、企業側にとっても多くのメリットがあり、注意点やリスクをしっかりと避けることができれば、人材確保に大きく貢献できます。

実際にインターンシップを実施して、学生からの評価が上がったり、より具体的に働くイメージを持ってもらえた事例を見ていきましょう。

某ゲーム会社の1DAYインターンシップ

某ゲーム会社では、デザイナー職を対象にした『1日モバイルゲームデザイン』というインターンシップを実施しました。

参加者でチームを作り、企画書の作成から、ワイヤーフレームの設計、フレームパーツの作成などを通して最終的にデザインを発表する内容です。

各チームにデザイナーがメンターとしてつくことで、初心者でも安心して取り組めます。

適切なアドバイスやフィードバックが受けられ、学生にとって実践的な体験ができるものになりました。

発表後の懇親会では他のチームのデザイナーとも交流しながら、自分が作ったデザインの評価が聞けるなど、学びの多いプログラムとなりました。

某製作会社の長期インターンシップ

某大手製作会社は、ジョブ型人事制度の導入に注力しています。

インターンシップにおいても、職務や部署ごとに就業体験ができる『ジョブ型インターンシップ』を開催し、体験する業務内容や必要スキルはジョブディスクリプション内で公開しています。

約3週間にわたり技術系や事務系の職種で就業体験を実施し、業務理解を深めてもらうことを目的としています。

いかにリアルな現場を見せて体験できるかを重視し、学生が入社後にミスマッチを感じず働き続けられることを目的としています。

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インターンシップは、学生側だけでなく企業側にもさまざまなメリットをもたらします。

企業側は、効果的かつ目的に沿ったインターンシップを計画、実施することが大切です。

インターンシップの開催は、主催する部署はもちろん、そのほかの部署の協力が欠かせません。

学生を適切にフォローすることで、企業の魅力もより魅力的に伝えることができるでしょう。

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