辞められたら困る人の特徴とは?優秀な人材が退職する原因を解説

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働き方改革
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辞められたら困る人の特徴とは?優秀な人材が退職する原因を解説

目次

企業にとって、事業を成長させていくうえで欠かせない優秀な人材は、流出、つまり辞められてしまうと大きな損失を招きかねない貴重な財産といえます。

辞められたら困る人は、事業に大きく貢献していたり、周りの従業員によい影響を与えたりしているため、そのような人材を失うことは企業だけでなく一緒に働いている従業員にとっても避けたい状況です。

企業は、優秀な人材が退職しないように、辞めてしまう原因を探り、対策を施すことが大切です。

辞められたら困る人の特徴や優秀な人材が退職する理由、退職を防ぐ方法を解説します。

辞められたら困る人の8つの特徴とは

企業にとって辞められたら困る人とは、具体的にどのような人材なのでしょうか。

特徴として、その人にしかできない業務がある、チーム全体の雰囲気を作るなどが挙げられ、辞められたら困る人の退職は他の従業員へも大きな影響を及ぼします。

  1. 専門的な知識・スキルをもっている
  2. 重要なポジションを担っている
  3. 周囲からの人望が厚い
  4. 柔軟性が高い
  5. 向上心や成長意欲をもっている
  6. 論理的思考力が高い
  7. 失敗から学ぶことができる
  8. 周囲へ配慮できる

優秀な人材が流出してしまい、さまざまな悪影響がでないようにするためにも、辞められたら困る人の特徴を把握し、人材の定着に役立てていきましょう。

専門的な知識・スキルをもっている

専門的な知識やスキルをもっている人は、業務を進めていくうえで欠かせない存在のため、辞められたら困るでしょう。

業務で問題が発生した際に、相談できる人、解決できる人として名前があがる人が専門的な知識やスキルをもっている傾向にあります。

重要なポジションを担っている

管理職など、重要なポジションを担っている人に辞められると、業務の遂行に支障が出たり、部下の育成が中途半端になったりして、企業にとってマイナスに影響します。

次の管理職候補や、ポジション候補を見つけるにも時間がかかると考えられるため、安定した経営の維持が困難になるかもしれません。

周囲からの人望が厚い

周囲からの人望が厚い人は、後輩から慕われていたり、同僚や先輩、上司から頼りにされたりしているため、辞められると周りの人のモチベーション低下につながる恐れがあります。

また、人望が厚い人は、コミュニケーションスキルが高く、顧客からも信頼を寄せられているため、人望が厚い人に辞められると顧客離れを引き起こすことも考えられるでしょう。

柔軟性が高い

変化の激しい現代において、柔軟性が高い人は、企業にとって辞められたら困る可能性が高いです。

自分のこだわりに固執しない人は、新しいことやトラブルにも臨機応変に対応でき、企業の成長につなげ、問題解決をはかれます。

そのため、時代の変化や企業の方針に柔軟に合わせられる人に辞められると、企業が発展しづらくなるといえます。

>変化対応力に関する記事はこちら

向上心や成長意欲をもっている

向上心や成長意欲をもっている人は、常に自分を高めようと努力するため、未経験であっても挑戦したり、失敗しても諦めずに再度取り組んだりします。

向上心や成長意欲をもっている人の仕事に対する姿勢は、周りの人に好影響をもたらし、自主性のある意欲的な業務につながる可能性があるため、辞められると組織の活気が損なわれるでしょう。

>向上心がある人に関する記事はこちら

論理的思考力が高い

論理的思考力が高い人は、物事をロジカルに考えられるため、業務の理解が早く、問題解決策を早急に導き出せます。

また、論理的思考力が高い人は、取引先や顧客に対し説得力をもって説明できるなど、社内外で活躍できるため、辞められると大きな損失になる可能性が高いです。

>ロジカルシンキングに関する記事はこちら

失敗から学ぶことができる

ビジネスの場では、失敗することが多々ありますが、失敗を分析し、解決策を考えて挑戦し続けることが、成功のために重要です。

失敗から学ぶことができる人は、失敗しても諦めず、再挑戦し、試行錯誤を繰り返して目標達成に勤しむため、企業の発展に欠かせない存在といえます。

周囲へ配慮できる

さまざまな人が集まる企業には、人間関係に悩みを抱えている人や、人との接し方に難しさを感じている人も少なくないでしょう。

周囲へ配慮できる人は、社内の人間関係の調整役となり、円滑な業務の実現に貢献している可能性があるため、辞められてしまうと人間関係に不和が生じるなどして、企業の生産性低下を招く恐れがあります。

優秀な人材が退職してしまう8つの理由

企業において、人材の流出はある程度発生してしまうものですが、とくに優秀とされているような人材が会社を去るケースでは、優秀であるがゆえの理由が考えられます。

  1. 成長見込みがないため
  2. 正当な評価が受けられないため
  3. 業務負担が大きすぎるため
  4. 能力を発揮できないため
  5. 人間関係や風通しが悪いため
  6. 社風にマッチしないため
  7. チャレンジ精神が高いため
  8. 他社からの引き抜きがあるため

他にもさまざまな背景がありえますが、本記事では優秀な人材が退職してしまう理由としてよく挙げられる上記8つを解説します。

成長見込みがないため

企業にいて自分が成長する見込みがないと感じた人材は、退職する恐れがあります。

優秀な人材は、成長意欲が高く、自分のキャリアも明確にイメージしている可能性が高いため、今の会社で自分のキャリアを実現できないと感じた場合、退職してほかの企業に就職し、自己成長を目指していこうと考えるでしょう。

正当な評価が受けられないため

自分の実績に対して、企業から正当な評価を受けられていないと感じた人材は、企業に不満を抱き退職する可能性があります。

目標をもち、意欲的に業務に取り組み結果を出している人材の場合、自分の成果や能力に対して正当な評価を受けられないと不満が溜まり、自分を適切に評価してくれる企業に移ろうとするでしょう。

業務負担が大きすぎるため

優秀な人材は、周りから頼られて多くの仕事が舞い込み、業務負担が大きくなる傾向があるため、休みづらかったり残業が続いたりするストレスから、退職を決意することがあります。

近年は働き方改革が進み、ワークライフバランスを重視する人も多いため、優秀な人材にとって過度な業務負担は仕事のモチベーションの低下や、周りとの業務量の差による不満の増加を招くかもしれません。

>ワークライフバランスに関する記事はこちら

能力を発揮できないため

高い能力をもっている優秀な人材は、仕事において能力を発揮し、企業や社会に貢献しようと思っているでしょう。

自分に裁量権がなく上司の指示に従うだけの仕事では、自分の能力を発揮できないため窮屈さや不満を感じてしまい、外に活躍の場を求めて退職という選択をするケースも多くみられます。

人間関係や風通しが悪いため

人間関係や風通しが悪い職場で働く社員は、業務が円滑に進まなかったり、周囲に過度に気を遣ったりして、働きづらさを感じます。

厚生労働省の調査によると、令和3年において「職場の人間関係が好ましくなかった」ことを理由に退職した割合は、男性8.1%、女性9.6%で、「給料等収入が少なかった」や「能力・個性・資格を生かせなかった」よりも高いです。[注]

人間関係の悪さは、退職に結び付きやすいといえるでしょう。

社風にマッチしないため

社風にマッチしていない社員は、働き続けることに苦痛を感じ、退職を考える可能性が高いです。

たとえば、時間内に業務を片付けて定時で帰宅する社員が、残業しない社員は仕事への意欲が足りないという考えをもつ企業に勤めている場合、自分と企業の価値観にギャップを感じて、自分の仕事への意欲を認めてくれるような、社風がマッチする企業への転職を考えるでしょう。

>組織風土に関する記事はこちら

チャレンジ精神が高いため

優秀な人材は、知的好奇心や向上心が高いため、さまざまな業界や分野に関心を抱き、チャレンジしたいと思う傾向があります。

優秀な人材は、自社で自分が成長できたと感じたり、資格をとれたりした場合、自己成長の次のステップとして、さらにレベルの高い仕事や、未開拓の分野に挑戦しようと退職を決意するかもしれません。

他社からの引き抜きがあるため

生産性が高く、人望の厚い優秀な人材は、他社からの引き抜きによって退職する可能性があります。

「転職」が一般的になっている現代において、優秀な人材も、他社から現状よりもよい条件を提示されれば、転職するかもしれません。

また、他社からの引き抜きではなく、起業や独立を考えるケースもあるでしょう。

優秀な人材が辞めてしまう企業の特徴

優秀な人材の退職が続く企業や、離職率が高い企業には共通して、従業員が不満を抱えてしまうような特徴があるといえます。

具体的にどのような特徴があるのか紹介します。

  • 評価基準が公正でない
  • 報酬が成果に見合っていない
  • ワークライフバランスがとれていない
  • 情報共有の体制が整っていない

ひとつでも当てはまるものがある場合、人材流出の恐れがあるため改善できるようにしていきましょう。

評価基準が公正でない

評価基準が公正でない企業は、優秀な人材に不満を感じさせ、退職に踏み切られてしまう恐れがあります。

優秀な人材は、周りの人よりも優れた成果を出すため、自分に対する評価が成果に見合っているかを気にする可能性が高いです。

自分よりも能力が低く、企業に貢献していないにもかかわらず、厚遇されてよいポジションを与えられ、給与が高い社員がいると、不満やモチベーションの低下を招くでしょう。

>評価制度に関する記事はこちら

報酬が成果に見合っていない

優秀な人材は、専門的な知識やスキルをもっていたり、ほかの社員よりも多くの業務をこなしたりするため、大きな成果を出します。

しかし、報酬が成果に見合っていないと、自分の能力が過小評価されていると感じ、不満を感じるでしょう。

また、優秀な人材はアンテナが高く、情報収集能力にも優れており、自分に適正な報酬を理解している可能性が高いため、適正報酬を払わない企業に不信感を抱きます。

ワークライフバランスがとれていない

日常的に残業が続いている、休日出勤がある、有給休暇をとりづらい企業は、ワークライフバランスがとれないため、優秀な人材にとって働き続けようとは思えないでしょう。

優秀な人材は、好奇心が高く、興味の対象も広いため、プライベートでもさまざまなチャレンジや学習をしている可能性があります。

仕事ばかりでプライベートの充実をはかれない企業は、多様な働き方が進められている現代において、人材をつなぎとめておくことが難しいといえます。

情報共有の体制が整っていない

社内のコミュニケーションが鈍化しているなど、情報共有の体制が整っていない企業は、優秀な人材が離れやすいです。

優秀な人材は、自分の能力を発揮したいと考えているため、社内で必要な情報が共有されていなかったり、企業の方針が明示されなかったりすると、働きづらさや企業の曖昧さを感じてしまいます。

企業のビジョンが明確で、情報統制がとれて働きやすい、透明性のある企業への転職を考えるでしょう。

人材の流出・退職を防ぐ方法

人材流出を防ぐには、前述したような特徴を改善していく必要があります。

とくに、人事評価や待遇見直しなどは、社内規定にもかかわり決議に時間がかかりやすいため、以下のような対策について早めに議論したほうがよいでしょう。

  • 評価制度を見直す
  • 報酬や待遇を見直す
  • 多様な働き方を導入する
  • コミュニケーションを活性化する

これらの対策は実行するだけではなく、定期的な振り返りと見直しが大切です。

辞められたら困る人の退職を防ぐ方法を解説します。

評価制度を見直す

自社の評価制度が公正になっているかを見直し、不公平な部分があれば是正しましょう。

従業員にとって、正しい評価は仕事のモチベーションや会社への信頼感につながるため、とても重要です。

また、従業員自身が「自分は正しく評価されてる」と認識しているかどうかを把握するためにサーベイなどを活用し、定期的にヒアリングするといいでしょう。

>サーベイに関する記事はこちら

報酬や待遇を見直す

報酬や待遇を見直し、優秀な人材にとって不満がないようにあらためる必要があります。

優秀な人材のスキルに見合った報酬が支払われていない、優秀な人材のキャリアプランに沿ったポジションの提案ができていないなど、見直しによって出てきた問題は、人材が流出する前に解決しましょう。

業務量を見直す

優秀な人材は、多くの業務を抱えてストレスを感じている可能性があるため、社員全体の業務量を見直し、適正に配分することが大切です。

業務過多になっている従業員がいる一方で、業務量が少ないと感じている従業員もいるかもしれないため、社員にアンケートをとると、業務量の調整に役立てられる可能性があります。

多様な働き方を導入する

育児や介護など、人によってさまざまなライフスタイルがあるため、仕事とプライベートを両立できる働き方が求められています。

企業は、リモートワーク制度やフレックスタイム制度などの多様な働き方を導入すると、社員のワークライフバランスを保ちやすくなり、ライフスタイルの変化による優秀な人材の退職を防げるかもしれません。

コミュニケーションを活性化する

社内のコミュニケーションを活性化すると、良好な人間関係を構築でき、従業員からの本音を聞き出せ、会社への不満を解消する対策を打ち出せるため、優秀な人材の流出防止につなげられるでしょう。

たとえば、従業員と定期的な面談を実施したり、メンバー同士が交流を深められるように作業場所を自由に選択できたりすると、お互いの理解が深まり、信頼感が増します。

>1on1に関する記事はこちら

コミュニケーション活性化に「Chatwork」

企業にとって辞められたら困る人とは、周囲からの人望が厚かったり、向上心をもっていたりするなどの特徴をもつ優秀な人材を指します。

優秀な人材が退職すると、その人の周りの従業員にまで影響が及びかねないため、とくにケアする必要があります。

優秀な人材の流出を防ぐには、日頃から「業務バランスに無理が生じていないか」「今後のキャリアプランで悩んでいることはないか」などのヒアリングをおこない、密なコミュニケーションをとっておくことが重要です。

なかなかコミュニケーションをとる時間が確保できない場合は、電話やメールよりも気軽なビジネスチャットなどのコミュニケーションツールの導入がおすすめです。

ビジネスチャット「Chatwork」は、チャット形式でコミュニケーションをとれるため、忙しい合間でも気軽に言葉を交わせます。

表情を見ながらコミュニケーションをとりたい場合には、ビデオ通話機能を使い、お互いの姿を確認しながらの会話も可能なので、出張中やリモートワークでも活用できます。

>Chatworkの通話機能(ビデオ/音声通話機能)に関する記事はこちら

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[注]出典:厚労省-令和3年雇用動向調査結果の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/22-2/dl/gaikyou.pdf

※本記事は、2024年9月時点の情報をもとに作成しています。


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Chatworkのお役立ちコラム編集部です。 ワークスタイルの変化にともなう、働き方の変化や組織のあり方をはじめ、ビジネスコミュニケーションの方法や業務効率化の手段について発信していきます。


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