情報共有をしない人・職場の特徴とは?リスクや解決方法を解説
目次
「あの案件はどこまで進んでいるのか」
「あの仕事はどのように進めたらよいのだろうか」
「聞いたことのない顧客から連絡が来た」
上記は情報共有がおこなわれていない会社によくあるシチュエーションでしょう。
情報共有不足は最終的に会社への不利益しか生まないため、早急な対策が必要です。
情報共有しない会社や上司の問題点、なぜ情報共有がされないのか、情報共有を根付かせるための対策などを詳しく解説しています。
職場における情報共有の重要性
職場における情報共有の役割は、単に「情報を伝達する」だけではありません。
適切な情報共有には、業務効率化をはかれたり、属人化を防げたりするメリットがありますが、反対に情報共有がおこなえていないと、業務効率が下がる、属人化が多発するなどのリスクがあります。
職場における情報共有の重要性について、詳しくみていきましょう。
業務効率化
適切な情報共有がおこなえると、業務効率化をはかることができます。
顧客データや資料の共有はもちろん、効率的なデータ処理の方法やセールストークなどを共有すると、チームや組織どの単位でも、生産性を向上させることができるでしょう。
また、顧客対応の注意点やクレームの内容を共有しておくと、トラブルにもいち早く対応することができます。
ナレッジ共有・属人化防止
情報共有は、いわゆる「データ」や「傾向」の共有だけでなく、培ってきたナレッジや、トークスキルなどを体系化し、共有することも含みます。
ナレッジや経験は、形がないため、共有するのが難しいですが、共有することができれば、企業の財産となる重要なものです。
また、ナレッジや経験の共有は、業務の属人化防止にも効果的です。
業務の属人化は業務効率を下げかねない問題ですが、適切な情報共有を日頃からおこない、情報を蓄積していくことができれば、防ぐことができる問題です。
個人の成果だけでなく、チームや組織で成果をあげていくためにも、情報共有は重要なものです。
コミュニケーション活性化
情報を共有することは、従業員同士のコミュニケーション活性化にもなります。
職場のコミュニケーションが活性化すると、従業員同士で意見交換がしやすく、協力もしあえる、心理的安全性の高い職場づくりが実現できます。
業務を円滑に進めるためにも、コミュニケーションは欠かせない要素となるため、情報共有を活用して、コミュニケーション機会を増やすようにしましょう。
情報共有がない職場の特徴
社内での情報共有は、業務をスムーズかつ効率的におこなうために重要ですが、実際にはうまくできていない会社も多いです。
情報共有がおこなわれていない会社や社員が、どのような問題を抱えているかを理解することが情報共有改善のための第一歩といえるでしょう。
そもそも情報共有をする気がない
情報共有自体に重要性や必要性を感じていないと、情報共有はおこなわれませんし、おこなうという考えを持つことはないでしょう。
そのため、「自分の仕事は自分でするものだ」「担当業務の問題は自分で解決するべきだ」という認識や職場環境、文化などから改める必要があります。
情報共有を積極的におこなうことのメリットを理解させる、必要な情報やノウハウを共有することで業務効率化やチームワーク向上、信頼関係の構築になることを各社員が感じてられなければ、情報共有をおこなう環境にすることは難しいでしょう。
情報共有の仕組みがない
どの情報を共有すればいいのか、いつどのような方法で共有をすればいいのかが決まっていなければ情報共有をおこないにくいでしょう。
また、情報の蓄積の仕方や情報の引き出し方なども決める必要があり、簡単に情報の検索や閲覧ができる状態にしなければ、情報を活用することも難しくなります。
逆にすべての事柄を逐一共有するように強制してしまうと情報が増え、本当に必要な情報が埋もれてしまうなどの状況に陥り、共有された情報に目を通す社員が減ってしまう可能性もあります。
各々がきちんと共有された情報に反応できる仕組みが整備されていることが、情報共有を適切におこなうためには必要です。
情報共有しやすい関係性ができていない
情報共有がしやすい関係性ができていないと、積極的な情報共有は望めません。
- 業務の進捗
- 社内情報の周知
- アイデアの進言
- ノウハウの共有
- 業務の引き継ぎ
本来これらの情報は、部下から上司、上司から部下、同僚同士などさまざまな関係性の中で頻繁に共有されるべきです。
しかし、部下から上司に進捗の遅れや自身のミスを報告する場合、叱責を恐れるあまりに情報共有を先延ばしにする状況が生まれやすくなります。
また、上司から部下、同僚同士の場合でも、お互いに信頼関係ができていないと情報の共有が自身の立場を悪くし、利用されると考えるかもしれません。
情報共有自体が障害になると思わせる関係性は、情報共有を滞らせる原因になるでしょう。
情報共有をしない人の特徴
情報共有は、業務を円滑に進めるために必要なものですが、職場によっては、情報共有をしない・抵抗を感じている人がいることもあるでしょう。
情報共有をしない人は、どのような心理で、情報共有をおこなわないのでしょうか。
考えられる理由についてみていきましょう。
必要性を感じていない
情報共有をしない人は、情報共有の必要性を感じていない場合があります。
必要性を感じていない人は、情報共有のメリットや重要性について理解していないため、共有すること自体を手間だと感じ、優先度を下げてしまっている可能性があります。
主体的な情報共有をおこなわせるためには、メリットや重要性を理解させる必要があるでしょう。
面倒だと感じている
情報共有の役割を理解していながらも、共有すること自体を面倒に感じ、おこなわない人もいます。
担当業務が忙しく余裕がない人も、このパターンに当てはまる可能性があります。
情報共有のルールや基準を明確にしたり、仕組みづくりをしたりするなど、情報共有の機会を設計することで解消しましょう。
抵抗を感じている
情報共有の行為自体に抵抗を感じる人もいます。
自分のナレッジや経験、知識を共有し、周囲の評価があがることで、相対的に自分の評価が下がってしまうことを恐れる人や、自分のミスやトラブルを知られたくなく、隠してしまう人などが、このパターンに当てはまります。
情報共有に抵抗を感じさせないためには、情報共有によって不利益が発生しない仕組みづくりが必要になるでしょう。
しているつもりになっている
情報共有をしない人のなかには、情報共有を「しているつもり」の人もいます。
本人は適切な情報共有をおこなっているつもりでも、情報共有の基準やタイミングの認識が、ほかの従業員とは異なっている場合、すれ違いやズレが生じ、「情報共有ができていない」というトラブルが発生してしまいます。
このようなトラブルを防ぐためには、情報共有の基準を明確にする、タイミングを決めてしまうなど、ルールを設計し、認識のズレを防ぐ必要があるでしょう。
情報共有をしないリスク
情報共有がなされない会社には3つのものが「ない」状態であると考えられるでしょう。
情報共有は単なる報告・連絡をすること自体ではなく、そこから生まれるメリットに本来の目的があります。
情報共有しない会社に欠けている要素について見ていきましょう。
時間の効率的な利用ができていない
情報共有ができていない会社では、業務において無駄な時間が生まれてしまいます。
情報共有がされていれば、スムーズに進むことであっても、誰かに聞かなければわからない、誰かしかできない、などの状態になっていれば効率は悪くなるでしょう。
誰もが知るべき情報であっても共有されていなければ、確認の手間やトラブルの原因になり、時間の無駄が増えてしまいます。
ノウハウの共有による成長がない
社員の成長スピードを上げ、いち早く前線で活躍できるプレイヤーに育て、自社のやり方を身につけつつ周りとの連携を取れるようにするためには、ノウハウの共有が必要です。
ノウハウの共有がなされていないと、社員はいつまでたっても自己流での仕事術を模索するしかなくなり組織的な発展にはつながりません。
社員の成長と周囲との連携は、すなわちチームおよび会社の成長につながりますが、情報共有がされずノウハウも共有されないのであれば、成長する環境がないと考えることができます。
信頼関係が築けていない
情報共有には、社員それぞれに「自身が会社の一員であること」「周囲から信頼されていること」を認識させる働きもあります。
意図している・していないに関わらず、必要な情報を共有されていないことが後で判明すると、社員によっては「情報を隠されている」「仕事を邪魔されている」と感じる可能性があります。
このような状態が積み重なることは、社員同士の不信感や嫌悪感にまでつながりかねず、業務の進行が止まってしまったり、離職の原因につながる場合もあるでしょう。
情報共有の仕組みをつくる方法
情報共有の不足は企業にとって大きな問題です。
情報共有がうまくできていない会社はどのように改善を図っていけばよいのでしょうか。
社員が積極的に情報共有ができる文化を自社に根付かせるための方法を紹介します。
社員間で情報共有をしやすい関係性を構築する
相手に遠慮や不信感のある関係性では、情報共有はスムーズにおこなわれません。
日ごろから社員同士のコミュニケーションを促し、気軽に意見し合える関係性作りやオフィスの環境作りに配慮しましょう。
固定の席を作らない「フリーアドレス」や気軽にコミュニケーションが取れるツール「ビジネスチャット」などコミュニケーションの活性化が必要です。
また、部下から上司に報告をする場合、上司が誰かとの会話中やほかの業務中であると気を使ってしまい、結果共有が忘れられてしまうことがよくあります。
いつでも部下が声をかけられるような圧迫感のない上下の関係性も、情報共有には必要です。
情報共有に対して確実に反応を返す
共有された情報に対して、必ず確認した旨や、意見・感想を返すようにしましょう。
情報共有がおこなわれたときに、それに対しての反応が誰からもなければ、共有した社員はその有用性を実感できません。
「結局誰も見ていない」と思わせてしまうと、どんどん情報共有の頻度が下がっていき、重要な情報さえも共有されなくなってしまいます。
情報共有の基準・ルールを明確化する
情報共有すべき内容やタイミング、方法に悩む社員のために、ガイドラインを策定しましょう。
どの内容を、いつ、どの方法で共有するかを事前に周知・徹底することで、情報共有を意識的に促せます。
ただしこの場合、ガイドラインに含まれない内容の情報共有がおろそかになる可能性が考えられるため、あまり厳格なルールにしないことがポイントです。
情報共有のシステムを簡易化する
メール・電話・口頭など、情報共有の方法はさまざまですが、共有までに手間がかかったり、相手の都合次第で連絡が取れなかったりとそれぞれのデメリットも存在します。
そこで、情報共有のシステム自体を、社内チャットなどの簡易的なものにすることで情報共有の活性化が狙えます。
チャットであれば形式的なやり取りは自然と省略されますし、グループチャットを活用すれば特定のメンバーのみへの共有も簡単です。
また、スマートフォンアプリを利用してどこでも送受信し、ファイルが添付でき、通知による見逃しを防止できるなど、情報共有において必要とされる機能がほぼすべてそろっています。
情報共有の改善にChatwork
情報共有の文化が根付いていない会社は、「時間が効率的に活用できない」「チームが成長しない」「社員同士の信頼関係が薄い」などの問題を抱えることになります。
情報共有がなされない原因には、情報共有に対しての「意識」「仕組み」「関係性」が不足していることが考えられ、それぞれを改善していかなくてはなりません。
会社主導のもと、情報共有のガイドライン制定や社員同士の関係性の構築を進めましょう。
また、情報共有自体を簡易化するためには「Chatwork(チャットワーク)」の利用が効果的です。
Chatworkには1対1・グループでのチャットはもちろん、ファイル管理機能、Web会議機能、タスク共有など情報共有に必要な機能が備わっており、情報共有だけでなくさまざまなビジネスコミュニケーションに活用できますので、導入をご検討ください。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。