イクボスとは?導入のメリットやイクボス10か条、導入手順をわかりやすく解説

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目次

イクボスとは、「育児」と「上司」からなる単語で、従業員のワークライフバランスの充実を重視し、産休や育休なども含んだ個人のキャリアを尊重する上司のことを指す言葉です。

イクボスは、働き方が多様化し、ワークライフバランスを重視する人も増えてきたことから、昨今注目を集めています。

イクボスを導入することで、ワークライフバランスの実現や従業員のモチベーションに効果があるとされています。

イクボスの概要や導入方法、メリットなどをみていきましょう。

イクボスとは

「イクボス」とは、育児(イク)と上司(ボス)からなる単語で、従業員のワークライフバランスや産休や育児などを含めたキャリア実現を重視し、支援する上司のことを指す言葉です。

イクボスが社内にいることで、従業員のモチベーション向上や組織力の強化が実現できるとして、昨今注目を集めている概念です。

イクボスがいることをきっかけに、職場が活性化すると、風通しの良く、心理的安全性の高い環境や健康経営の実現も期待できるでしょう。

「イクボス宣言」とは

「イクボス宣言」とは、部下のワークライフバランスの充実を図り、働きやすい環境を実現するとりくみをおこなっていることを宣言することです。

厚生労働省や自治体のホームページ上では、イクボス宣言として、複数企業や個人がおこなうとりくみが掲載されています。[※1]

産休や育児を含む個人のキャリアを支援する姿勢は、社内外問わずにポジティブな評価につながるため、イクボスの導入を検討する際は、ぜひ確認してみましょう。

イクボスが注目される背景

イクボスが注目を集める背景には、育児休業制度(育休)の取得率の低さが考えられます。

育休の制度自体は存在を知っている人がほとんどだと思いますが、企業によって取得率には差があります。

育休取得率が低い企業の場合、組織風土や雰囲気が変わらない限り、取得しづらいと考える人が多いのではないでしょうか。

実際に、厚生労働省がおこなった「令和3年度雇用均等基本調査」では、女性の育児休暇率は 85.1%、男性では13.97%に留まっています。[※2]

このような低い取得率の改善を目指すうえでも、仕事と同じぐらいプライベートを充実させることを上司が重視する「イクボスのとりくみ」が、注目されているのでしょう。

「イクボス10か条」とは

イクボス10か条とは、イクボスプロジェクトを発足させたファザーリング・ジャパンによって策定されたもので、イクボスを推進する企業にとっての行動指針となります。

10項目のうち過半数以上を満たしていることが、イクボスの認定となるため、イクボスを推進する企業は、この10か条の内容を意識的におこなうようにしましょう。

イクボス10か条(1):理解

「ワーク」のみでなく、「ライフ」も重視することに対して、きちんと理解を示していることが、イクボスには必要です。

どんなに仕事が忙しくても、プライベートの時間があってこそ、毎日が楽しくなることを理解するようにしましょう。

>ワークライフバランスにとりくむメリットに関する記事はこちら

イクボス10か条(2):ダイバーシティ

産休や育児など、仕事以外の項目を優先する従業員に対して、差別や冷遇することなく、働き方の多様性を認める姿勢も、イクボスには必要です。

また、産休や育休などを取得していない従業員に対しても、不利益が生じないようにすることも大切です。

従業員一人ひとりが、生き生きと働けるような職場環境にすることを心がけましょう。

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イクボス10か条(3):知識

育児休暇や介護休暇など、従業員の労働に関わる法律や社内規定を理解していることも、ワークライフバランスを実現するうえで大切な要素です。

正しい知識を保有していれば、部下に利用を促すなど、適切な運用も実現できるでしょう。

イクボス10か条(4):組織浸透

仕事で成果をだすことはもちろん、プライベートにもしっかりと時間を割いて充実させるべきであるという意識を組織に浸透させることも、イクボスの役割です。

このような意識が一度浸透すれば、プライベートを優先することに対してネガティブな空気が生まれにくくなるため、ワークライフバランスの実現にも近づくでしょう。

部下がこのような意識をもつためには、上司が日頃から育児や介護などに理解を示していることが大切です。

一朝一夕に浸透させることは難しいため、普段から積極的に理解を示すようにしましょう。

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イクボス10か条(5):配慮

家族の転居にともなう転勤や単身赴任による転居など、社員の生活が大きく変わるものについては、社員と密接に話しあいながら、配慮をすることが重要です。

従業員と企業の双方が合意し、納得の行く結論がだせるようにしましょう。

イクボス10か条(6):業務改善

育児や介護休暇によって突然の欠員が発生したとしても、業務が問題なく遂行できるような体制を整えることも、イクボスの役割です。

また、休暇をとっていない従業員に不利益が生じないように、全体の最適化をはかる必要もあります。

チーム育成にくわえて、ツールやシステムの利用、多様な働き方の導入など、従業員が健康に働けるような方法を、常に模索することが大切です。

>業務効率化がはかれる「Chatwork」に関する記事はこちら

イクボス10か条(7):時間捻出

従業員がプライベートの時間を大切にできるように業務効率化をはかることも、イクボスの役割のひとつです。

たとえば、書類の電子化や無駄な会議のとりやめ、意思決定の迅速化、コミュニケーションフローの変更などが手段としてあげられます。

ルーティンでおこなっている業務や無意識におこなっている工程のなかに、不要なことや効率化がはかれることがないかを、再度確認してみましょう。

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イクボス10か条(8):提言

イクボスのとりくみを、人事や上層部に対してアピールし、従業員のワークライフバランスの実現を働きかけることも、イクボスを推進するうえで重要な要素です。

イクボスのとりくみを拡大・定着させるためにも積極的におこないましょう。

イクボス10か条(9):有言実行

イクボスを導入している組織や企業は、業績も向上するということを実証し、とりくみ拡大をはかることも、イクボスの普及に効果的な方法です。

イクボスの有用性が社会に広められれば、イクボスの導入を検討する企業も増え、結果として、育休の取得率向上も期待できるでしょう。

イクボス10か条(10):隗より始めよ

イクボス自身が、ワークライフバランスを実現し、生き生きと働いていることも、イクボス浸透において重要な要素です。

実際に上司がワークライフバランスを重視している姿を見れば、部下も実践しやすく、組織にも浸透しやすいでしょう。

イクボスにとりくむメリット

イクボス10か条を通して、イクボスの効果や影響を確認してきました。

ここからは、イクボスにとりくむメリットについてみていきましょう。

組織力の強化につながる

ワークライフバランスを重視するイクボスを導入することで、働きやすさや企業満足度が向上するため、組織力の強化が期待できます。

また、イクボスの文化が社内に浸透していくと、プライベートの時間を捻出するために、業務効率化をはかろうとする動きも活性化するため、企業全体の生産性向上にも効果的に働くでしょう。

従業員一人ひとりが働きやすい職場環境を整備することは、企業への信頼度の向上にもつながるため、帰属意識やエンゲージメントの向上も期待できます。

>帰属意識を高めるメリットに関する記事はこちら

ワークライフバランスの向上

イクボスは、育児や介護などのプライベートの時間も、仕事と同じように大切にするため、ワークライフバランスの向上が期待できます。

仕事と同じようにプライベートも大切にするという意識が上司から発信されると、部下も安心してプライベートも重視する働き方を実践できます。

また、ワークのみに偏るのではなく、ライフの時間も充実させることで、仕事にも身がはいりやすくなるでしょう。

>ワークライフバランス実現のための取り組みに関する記事はこちら

従業員モチベーション向上

イクボスの導入は、従業員のモチベーション向上にも効果的です。

仕事ばかりに集中するのではなく、プライベートも充実して楽しい時間を過ごせれば、毎日の生活にメリハリが出て、充実感を抱きやすくなります。

日々の生活に活力を感じられると、仕事へのモチベーションも向上するため、結果として、企業の業績向上にも効果的に働くでしょう。

定着率の向上

イクボスを導入すると、育児をしながら仕事も平行して無理なく進められるようになるため、従業員の定着率向上が見込めます。

定着率が向上すると、経験やノウハウを体得した人材が社内に増えるため、優秀な人材の育成や業績拡大も期待できるでしょう。

>離職率が高い職場に関する記事はこちら

イクボスの導入手順

ワークライフバランスの実現を目指す企業のなかには、イクボスの導入を検討したい企業も多いでしょう。

ここからは、イクボスの導入手順について、具体的に確認していきましょう。

(1):社内周知・理解促進

まずは、イクボスの概要やとりくみの内容について、社内周知をはかりましょう。

聞き馴染みのない言葉のため、まずはどのような制度なのかや、導入の目的や背景を丁寧に説明することが大切です。

他企業の事例を活用しつつ、どのようなメリットがある制度なのかを説明すると、理解が進みやすいでしょう、

上層部や担当部署のみで導入を進めてしまうと、制度やとりくみ自体が形骸化しかねません。

従業員がきちんとメリットを享受できるような理解の促進を目指しましょう。

(2):就業規則の整備

社内周知や理解がはかれたら、イクボスの具体的なとりくみ内容を、就業規則にとり入れましょう。

就業規則に明記しておくと、従業員が制度の内容を確認しやすくなり、企業としても、大切にしているとりくみであることをアピールできます。

役職に関わらず、全社員がとりくみ内容を理解し、実践しやすい文化にするためにも、就業規則の整備は重要です。

(3):対象者の選定

周知や整備がおこなえたら、実際に「イクボス」となる従業員の選定をおこないましょう。

導入開始時は、影響力の大きい経営や業務遂行の中心となっている従業員や上層部を選定すると、制度にとりくんでいることがわかりやすいでしょう。

イクボスがプラスに働いている社内事例ができれば、イクボスになってみたい従業員や、導入したい部署も増えてくるでしょう。

(4):実践・改善

イクボスのとりくみは、一度実践をしたら終了ではありません。

実践をおこなう前とおこなった後にみられた変化から、さらによい変化を促すためには、どのようなとりくみが必要かなど、改善すべき点をリスト化し、振り返りをおこなうことが大切です。

実践から振り返りまでのPDCAサイクルを繰り返し、自社にとって最適な運用方法を探っていくことが、効果的にイクボスを運用するポイントです。

導入の目的が形骸化しないように、育休の取得率などの定量数値を確認してもいいでしょう。

>PDCAの実践方法に関する記事はこちら

イクボスの導入を成功させるポイント

イクボスの導入手順を確認してきましたが、聞き慣れない「イクボス」の運用に不安を抱く方も多いのではないでしょうか。

イクボスの運用を成功させるためには、いくつかのポイントをおさえておく必要があります。

イクボスを成功させるためのポイントについてみていきましょう。

制度の目的やメリットを社内共有する

イクボス制度をただ導入するだけでは、実践したい人は増えないでしょう。

まずは、イクボス制度を導入する目的や背景、メリットを社内で共有することが大切です。

どのようなメリットを享受することができるかを周知できれば、推進に協力する従業員が増えるでしょう。

育児休業制度の周知をはかる

イクボスを普及させるためには、育児休業制度の周知をはかることも大切です。

イクボスの期待効果のひとつとして、育休取得率の向上があげられますが、育休の取得率や取得実績は、企業の評価指標のひとつとなりますし、2022年には男性の育休取得推進の法改正も実施されています。

従業員が積極的に育休を取得できるように、制度の概要や取得のメリット、注意点の社内周知をはかりましょう。

また、育休を取得する人が増えることで、取得しない従業員に不利益が生じないように、業務の属人化防止やツールの導入などの施策を進めることも企業には求められます。

プライベートを理由にキャリアを断念する人が少なくなるような環境づくりを進めましょう。

イクボス宣言をおこなう

イクボス宣言をおこなうことも、イクボスを成功に導くポイントのひとつです。

「イクボス制度」という聞き慣れない制度に関して、どのような指針でおこなう必要があるのかがわかりやすくまとまっているのがイクボス宣言です。

まずは、社内でとりくめそうな項目を見つけ、イクボス宣言をおこなってみましょう。

とりくみ内容が明確化されることにくわえて、ワークライフバランスを重視している姿勢を社内外にアピールすることにもつながります。

イクボスが中小企業に効果的な理由

人手不足の影響で、従業員一人当たりの負担が増加していることが課題である中小企業にとって、イクボス制度の導入は、ワークライフバランスの実現や従業員満足度向上につながりうる施策です。

中小企業がイクボス制度を導入することで、以下のようなメリットが享受できるでしょう。[※3]

組織力や生産性向上に関するメリット

・チームワーク力の強化
・離職率の減少と、優秀な社員の定着化
・働きがいやモチベーションの向上
・企業認知度やイメージの向上

職場環境の改善に関するメリット

・育児休暇制度の利用率向上
・健康経営の実現
・残業時間の削減

働きやすい職場環境は、人手不足の解消にも効果的に働くでしょう。

まずは制度の概要を理解し、どのようなとりくみが自社に最適化されているか確認することから始めてみましょう。

社内コミュニケーションに「Chatwork」

仕事で成果を出しつつも、部下の育児や介護などのプライベートの充実も支援する上司のことを「イクボス」といいます。

イクボスの導入は、組織力の強化やワークライフバランスの実現に効果的であるとされており、育休取得率や従業員定着率の向上をはかる企業から注目を集めています。

導入手順を確認しながら、自社に最適な方法ではじめてみましょう。

イクボスが重要視する「ワークライフバランスの実現」において、欠かせない要素が業務効率化です。

業務効率化には、無駄な会議の廃止や稟議フローの最適化などの方法があげられますが、コミュニケーション方法を最適化することも、手段のひとつとしてあげられます。

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イクボスや育児休暇制度の内容を社内に展開する際も、一括でおこなえ、タスク機能を活用することで、制度内容を確認すること自体を従業員に漏れなく依頼することもできます。

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[※1]参考:厚生労働省「皆様からいただいたイクボス宣言」
https://www.mhlw.go.jp/ikubosu/sengen_minasama.html

参考:福島県「イクボス宣言してみませんか!」
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/32011c/ikubosu.html#:~:text=%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%9C%E3%82%B9%E5%AE%A3%E8%A8%80%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F,%E3%81%8C%E5%AE%A3%E8%A8%80%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

[※2]参考:厚生労働省「01 リリース(R3年度雇用均等基本調査)」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r03/07.pdf

[※3]参考:滋賀県「中小企業のためのイクボスガイドブック」
https://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/5322177.pdf


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