ポータブルスキルとは?具体例や鍛え方、重要視される理由を解説

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目次
現代のビジネス環境では、業種や職種を超えて活用できる「ポータブルスキル」の重要性が高まっています。
ポータブルスキルは転職やキャリアアップなどに大いに役立ちますが、具体的にどのようなスキルを指すのかわからないという人も多いのではないでしょうか。
本記事では、ポータブルスキルの定義や具体例、効果的な鍛え方を詳しく解説します。
企業が導入できる研修制度や、個人が日常で実践できるスキル向上方法についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ポータブルスキルとは
ポータブルスキルは「ビジネス基礎力」ともいわれており、特定の業種や職種に依存せずに活用できるスキルを指します。
ポータブル=持ち運び可能、という意味の通り、職場や業界にかかわらずさまざまな環境で役立つスキルであることが特徴です。
具体的には、論理的思考力・プレゼンスキル・コミュニケーション能力・問題解決能力・交渉力などが該当します。
これらのスキルを持つ人材は市場価値が高く、多くの企業で必要とされる傾向があります。
アンポータブルスキルとは
一方、アンポータブルスキルとは、特定の会社や業種、職種でのみ活用できる知識やスキルを指します。
アンポータブルスキルは、特定の環境における業務遂行には役立ちますが、他の分野や職種では応用が利きにくかったり、活用しにくかったりすることが特徴です。
そのため、転職や異動などを含めた中長期的なキャリア形成を考えるうえでは、アンポータブルスキルとあわせてポータブルスキルの習得も必要であるといえます。
ポータブルスキルが重要視される背景
近年、ポータブルスキルが重要視されるようになった2つの背景について解説します。
VUCA時代に対応するため
ビジネス環境における変化が激しい現代は、変動性(Volatility)・不確実性(Uncertainty)・複雑性(Complexity)・曖昧性(Ambiguity)の頭文字を取って「VUCA時代」と呼ばれています。
VUCA時代は将来の予測が非常に困難であり、企業や個人はしばしば急激な変化へ対応する必要に迫られています。
このような状況下で、新しい環境や業務内容へも迅速に適応し、柔軟に対応できる能力としてポータブルスキルが重要視されるようになりました。
ポータブルスキルを持つ人材は自己啓発意欲が高く、継続的な学習によって新たなスキルを習得しやすいため、変化の激しいVUCA時代に企業の競争力を維持するのに欠かせない存在となっています。
転職が一般化しているため
個人のキャリアとして転職が一般化していることも、ポータブルスキルが注目されるようになった一因です。
終身雇用や年功序列など、従来型の雇用形態が崩れつつある現代において、転職は一般的なキャリアパスとなっています。
現代社会ではキャリアや人材の流動性が高まっているため、特定の業界や職種に依存しないポータブルスキルを持つことがキャリアの安定につながります。
採用する企業側も、環境を問わずに活かせるポータブルスキルを持つ人材を登用したいと考えることは想像に難くないでしょう。
ポータブルスキルの要素
ポータブルスキルは、「仕事のし方」と「人との関わり方」の2つの要素にわけられます。
仕事のし方
「仕事のし方」は、業務遂行時の課題対応力にあたるもので、以下の5つの要素から構成されています。
要素 | 説明 |
---|---|
現状の把握 | 遂行すべき課題を正しく把握するための情報を収集し・分析する能力。 |
課題の設定 | 自分なりの問題意識にもとづいて現状の改善策や解決策を洗い出し、適切な課題を設定する能力。 |
計画の立案 | 最終的なゴールに向けて効果的なシナリオを描き、具体的な実行計画を立てる能力。 |
課題の遂行 | スケジュール管理や各種調整、納期厳守などにくわえ、不測の事態への対応もおこないながら業務を確実に遂行する能力。 |
状況への対応 | プロジェクト内のトラブル、顧客からのクレームなど、内部・外部を問わずどのようなシチュエーションに直面しても、臨機応変に対応できる能力。 |
これらの要素は、業務の効率化や成果の最大化につながる重要なスキルセットです。
人との関わり方
「人との関わり方」には、職場内外でのコミュニケーション能力が該当し、以下の4つの要素から構成されています。
要素 | 説明 |
---|---|
社内対応 | 経営層・上司・他部署などの社内の関係者と調整し、合意形成をはかる能力。 |
社外対応 | 顧客やパートナーなどの社外関係者に対し、利害の調整や合意形成をおこなう能力。 |
上司対応 | 上司に対して、適切な報告や進言、意思疎通をおこなう能力。 |
部下マネジメント | 部下やチームメンバーを適切に育成・指導し、個々のスキルや持ち味を把握して業務を割り当てたり、モチベーションを維持したりする能力。 |
これらの要素は、組織内外での円滑な人間関係構築と、チーム全体のパフォーマンス向上に大きな影響を与えます。
ポータブルスキルの具体例
ポータブルスキルはビジネスに必要な複数のスキルの総称です。
ここからはポータブルスキルに含まれる10種類のスキル・能力について詳しく解説します。
論理的思考力
論理的思考力とは、物事を体系的に整理し、矛盾のない結論を導き出すスキルです。
たとえば、現状の分析をおこない、具体的な根拠を示しながら業務改善の提案をするなど、論点を明確にしたうえで論理を組み立てるスキルが挙げられます。
論理的志向力は、データ分析・企画立案・問題解決などのさまざまな場面で活用できる重要なスキルです。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力とは、価値観や立場の異なる相手に対して、円滑なコミュニケーションをはかるスキルです。
話すことが得意なだけではなく、相手の意図を正しく理解し、適切なリアクションを取ることもコミュニケーション能力に含まれます。
対人をメインとする職種に限らず、あらゆる職種やビジネスシーンで重視されるスキルのひとつです。
傾聴力
傾聴力とは、相手の話に耳を傾け深く理解するスキルのことで、広義ではコミュニケーション能力の一種です。
単に相手の話を聞くだけではなく、相手の意図や感情を読み取りながら対応したり、得たい回答を得るために適切な質問を投げかけたりすることも含まれます。
傾聴力は、相手と良い関係を構築したいときや、商談で先方のニーズを正確に察知したいときなどに重要な役割を果たすスキルです。
情報収集能力
情報収集能力とは、必要なデータや知識を的確に収集し、活用するスキルです。
たとえば、新規事業の立ち上げや新市場への参入検討の際には、消費者の動向や競合企業の動きを分析する必要があります。
正確かつ十分な情報を収集できる人材がいれば、成功の可能性が高まるでしょう。
問題解決能力
問題解決能力とは、課題を発見するとともに、適切な解決策を導き出すスキルです。
具体的には、製造工程でミスが発生した場合に、原因を特定し、再発防止策を考えるといった能力が該当します。
ビジネスの現場では予期せぬトラブルが発生することも珍しくないため、目の前の問題へ迅速に対処できる能力と、再発防止をはかることで問題の根本を解決する能力の両方が求められます。
マネジメント能力
マネジメント能力とは、チームやプロジェクトの運営、メンバー管理などを適切におこなうことで、成果の最大化をはかるスキルです。
マネジメント能力には、業務の進捗管理や人材育成、リスクマネジメントなど、幅広い業務に対する知識・スキルが含まれます。
統率力
統率力とは、チームや組織をまとめ、ひとつの目標に向かって導くスキルです。
「管理」の要素が強いマネジメント能力に対して、統率力は「リーダーシップ」要素が強い点が異なります。
部下やメンバーに業務指示を出すだけでなく、メンバーのモチベーション向上のために、ときには自らが先頭に立って業務を遂行することも求められます。
計画力
計画力とは、目標達成に向けて具体的なプロセスを立案するスキルです。
たとえば、新規事業の立ち上げ時に必要な機材や物資、人員を洗い出したり、必要な予算を計算したりしたうえで段階的にスケジュールへ落とし込む能力、資金やリソースを効率的に配分する能力などが該当します。
忍耐力
忍耐力とは、困難な状況でも粘り強く物事に取り組み、目標を達成するスキルです。
たとえば、大規模なプロジェクトで予期せぬトラブルが発生した際、途中で人任せにしたり諦めたりせずに解決策を模索し続ける能力などが該当します。
決断力
決断力とは、状況を的確に判断し、最適な決定をくだすスキルです。
ビジネスシーンにおいては、プロジェクトの進捗や交渉の局面などを正しく認識するとともに、責任の大きな決断を短時間でおこなわなければならない場面も少なくありません。
情報収集能力や問題解決能力など、ほかのポータブルスキルと組み合わせることでよりよい決定がしやすくなり、決断力アップに役立つケースもあります。
ポータブルスキルを鍛える方法
ポータブルスキルを鍛える3つの具体的な方法をご紹介します。
厚生労働省の研修資料・ツールを活用する
厚生労働省では、ポータブルスキルの向上を目的とした研修資料やツールを提供しています。
具体的には「職業能力評価シート」や「キャリア支援ツール」などがあり、自身のスキルを客観的に把握したり、強化すべきポイントを明確にしたりするために活用できます。
企業はこれらの資料を社内研修に組み込むことで、従業員のスキル向上を体系的に支援しやすくなるでしょう。
社内で研修や勉強会を実施する
社内でポータブルスキルを高めるための研修や勉強会を実施することも有効です。
たとえば、「ロジカルシンキング研修」や「コミュニケーションスキル向上セミナー」などを定期的に開催することで、業務に役立つポータブルスキルを体系的に学ぶ機会を提供できます。
また、社内で成功事例を共有する勉強会を開いたり、OJTに組み込んだりしながら、日々の業務の中でポータブルスキルを鍛えることも効果的です。
外部研修を活用する
外部の専門機関が提供する研修を活用するのもひとつの方法です。
外部研修にはさまざまな種類がありますが、ロジカルシンキング・プレゼンテーション・マネジメント・問題解決能力などを効率的に習得できるプログラムが多数提供されています。
外部研修を取り入れると、社内にはない新しい視点や専門知識に触れられるため、より実践的なスキル向上が期待できます。
人事評価や採用基準に取り入れる
他の取り組みと並行して、ポータブルスキルに関する内容を人事評価や採用基準に取り入れるとさらに効果的です。
たとえば、評価制度の中に「論理的思考力」「コミュニケーション能力」「問題解決能力」などの項目と評価基準を設けることで、社員が能動的かつ意識的にポータブルスキルを伸ばせる環境を提供することも可能です。
また、求人の採用要件や選考基準にポータブルスキルに関連する項目を設定することで、ポータブルスキルを備えた人材を集めやすくなるでしょう。
「Chatwork」で組織のポータブルスキルを強化しよう
ポータブルスキルは、業種や職種を問わず活用できる汎用的なスキルで、論理的思考力や問題解決能力、コミュニケーション能力などが含まれます。
個人がポータブルスキルを鍛えると、日常業務のさまざまなシーンに役立つほか、転職やキャリアアップの可能性を広げることにもつながります。
企業は研修や評価制度を通じて、個人は日々の業務を通じてポータブルスキルの強化を実践することで効果が見込めるでしょう。
ビジネスチャットツール「Chatwork」を活用すれば、チーム内のスムーズな情報共有やタスク管理を実現できます。
ポータブルスキルの強化を後押しする環境をつくるうえでも、ぜひChatworkを導入しましょう。
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