テレワークのやり方を徹底解説!必要な準備と成功のポイントとは?
目次
テレワークの導入は推奨され、広がりを見せてはいますが、まだテレワークを取り入れていない、取り入れたいがどうすればいいかわからない、という企業も多いかもしれません。
テレワークを導入すること自体は難しいことではありませんが、テレワークを運用し効果を発揮する、新しい働き方のひとつとして定着させるためには、事前の準備が必要です。
テレワークを成功させるために必要なやり方・始め方や準備のポイントを解説します。
テレワークとは
「テレワーク」とは、tele(離れた場所)とwork(働く)をあわせた造語で、情報通信技術を活用して、オフィスに出社することなく業務をおこなう働き方のことです。
テレワークは、働き方改革や生産性向上の目的で、近年導入する企業が増えています。 オフィスに出社する従来の働き方とは異なる働き方のため、円滑に導入・運用するためには、いくつかのポイントをおさえておく必要があります。テレワークのやり方・始め方の6つのステップ
テレワークをスムーズにはじめる方法を、6つのステップにわけて解説していきます。
それぞれのステップにチェックすべきポイントがあるため、詳しく確認していきましょう。
テレワークのやり方・始め方(1):導入目的の明確化
テレワークを導入して成功している企業の多くは、企業戦略のひとつとしてテレワークを取り入れています。
つまり、テレワークを始めるのであれば、目的を明確に持つことが成功するには重要です。
目的がないのであれば、テレワークに限らずおこなう必要性がないともいえますし、目指すべき姿やゴールというもの自体も見えてきません。
目的を定める際は、テレワーク導入によって企業がどう変わっていきたいか、企業価値の向上を軸において設定していきましょう。
主な企業のテレワーク導入目的としては以下のようなものが挙げられます。
- 迅速な顧客対応で生産性を上げる
- 移動時間を削減して効率を上げる
- 人材流出防止や人材獲得の可能性拡大
- オフィスコストを削減する
- 非常時に備えてリスクを分散させる
テレワークを導入することで、どのようなことを実現したいかを決めてから準備を始めましょう。
テレワークのやり方・始め方(2):プロジェクトチームの結成
目的を定めたら、テレワーク導入と推進のためのプロジェクトチームを作るといいでしょう。
少人数での導入などの場合はチームを作る必要はないでしょうが、会社全体での導入であればプロジェクトチームがあると効率的です。
導入予定の部署から人員を構成してプロジェクトチームを作るなど、共通認識のもと、体制構築と推進を図れるようになります。
テレワークのやり方・始め方(3):業務分析と現状把握
すべての業務がテレワークが適しているわけではないので、テレワーク可能な業務とテレワークが難しい業務に分けます。
業務内容や作業内容を分析し、現状把握を進めることで課題や進めるべき準備などの方向性も見えてきます。
業務を洗い出したら、以下の点に注意してテレワークができるかどうか業務を区分します。
- 利用中のICT環境で運用できるか
- 追加のツール導入を検討する必要があるか
- 決裁申請書の作成方法や承認方法はテレワークに適しているか
- テレワーク用の新規のワークフローや新規のテンプレートを作成する必要があるか
- 情報漏えいの観点に問題はないか
テレワークがおこなえる業務内容であっても、追加の準備や運用に関してのセキュリティリスク、業務を滞りなく進められるような仕組みなどを考えていく必要があります。
>テレワークの効率が悪いと感じる理由と効率化の方法に関する記事はこちら
テレワークのやり方・始め方(4):テレワークの形態確認
テレワークといっても、働き方や運用の仕方に種類がありますので、どのような形態でテレワークを導入し運用していくかを決めなければいけません。
採用する形態によっては、必要な準備や運用の仕方が変わるので、どのスタイルのテレワークを導入するかを決めましょう。
モバイルワーク | 移動中、顧客先など場所を限らないテレワーク |
---|---|
在宅勤務 | 社員の自宅からのテレワーク |
サテライトオフィス | オフィススペースでのテレワーク (企業の郊外または都心のサテライト、共同のサテライト、レンタルオフィスなど) |
導入を部分的あるいは全体的(終日)におこなうのか、週単位で計画的に取り入れるのかなど、取り入れ方も同時に検討しましょう。
テレワークのやり方・始め方(5):ルール作りや環境整備
テレワークを取り入れると、会社内での作業では起きなかったような問題やトラブルも考慮しなくてはいけません。
導入をスムーズにするためにも、現状の業務の課題を把握し、ルール化や環境整備をしっかりおこなうことが大切です。
たとえば、以下のような問題のルール化や環境整備が必要になると考えられます。
- テレワーク利用者の申請をどうするか
- ICT機器や通信料のコスト負担をどうするか
- 会社側でコスト負担する場合は経費精算をどうするか
- テレワーク時の就業規則や勤怠管理をどうするか
- テレワーク環境整備の補助や進め方をどうするか
会社によって決めるべきルールや考え方は異なると思いますが、快適なテレワークをおこなうためのルールや環境整備という観点から考えるようにしましょう。
>テレワークを実施する前に決めておきたい社内ルールに関する記事はこちら
テレワークのやり方・始め方(6):試験導入と改善
テレワークの準備が整ったら、試験的にテレワークを導入してみます。
試験導入の段階で導入後の変化を確認し、自社の課題と目的に合わせて評価することが大切です。
具体的に、以下のような点を評価していきます。
- システムやツールに不具合はないか
- 導入後の業務状況や品質の変化
- プライベートとの両立が可能か
- コミュニケーションの状況と質の変化
- 新たな課題や改善点はないか
試験導入を実施する際は、PDCAサイクル(計画、実行、評価、改善のサイクル)を意識して導入前後を比較し、改善できるようにしていきましょう。
テレワークを始めるのに必要な準備:システムの準備
テレワークの導入では、機器やツールの準備も必要です。
テレワークを成功させるには、社内での作業環境と落差がないように環境を構築する必要がありますので、テレワークを円滑におこなうためのツールについてみていきましょう。
- コミュニケーションツール
- ファイル管理・共有サービス
- Web会議システム
- 勤怠管理システム
- 電子契約システム
テレワークをおこなうには、コミュニケーションツールは欠かせないツールになり、円滑なコミュニケーションが取れるような使いやすいものを選びましょう。
ファイル管理・共有サービスをデータの受け渡しや閲覧する際に便利です。
Web会議システムもコミュニケーションツールといえますが、顔を合わせて直接対話する際に便利ですし、オンライン面接などにも利用できます。
勤怠管理システムは、テレワークでの出退勤を管理するのに必要ですし、休暇の取得や残業時間の確認にも利用できるでしょう。
電子契約システムは、書類の郵送などの手間が軽減されるので契約書の発行等が多い業務であれば利用すると便利です。
必ずしもすべてのツールが必要であるとはいえませんし、複数の機能を有したツールもありますので、基本的に必要なツールの特徴を把握して自社に合ったものを選ぶようにしましょう。
>テレワークのコミュニケーションに便利な「Chatwork」に関する記事はこちら
>テレワークのコミュニケーションツールの選び方に関する記事はこちら
テレワークを始めるのに必要な準備
ここまで、テレワークの始め方について、6つのステップを確認してきました。
ここからは、テレワークの導入に際して必要な準備について確認していきましょう。
テレワークは、「情報通信技術を活用することで、オフィスに出社が必要なくなる働き方」のため、情報通信技術面を整える必要があります。
「準備を万全におこなわなかったことで、結局出社することになった」などのトラブルを生じさせないためにも、しっかりと準備をおこなうようにしましょう。
デジタル移行
テレワークを導入するにあたって、アナログをデジタルへ移行する必要があります。
紙などのアナログなやりとりのままでは、テレワークで生産性が上がらないどころか、作業を増やすことになりかねません。
しかし、文書の電子化は便利であるものの、時間もコストもかかるので、まずは、契約書のように外部とのやり取りに関わる書類、使用頻度の高い書類を優先的に電子化することをおすすめします。
テレワークの導入や移行が難しいと考えてしまう原因にアナログな業務に依存している部分の変革が難しいというのは要因のひとつでしょうが、アナログからデジタルに移行しペーパーレス化やIT化を進めることで自然とテレワークも導入しやすくなるとも考えれます。
また、逆にテレワークの導入を進めるなかでペーパーレス化やIT化をおこなっていくことにつながるというようにも考えられるでしょう。
>アナログな職場がデジタル化する際のポイントに関する記事はこちら
機器をそろえる
テレワークを始めるのに少なくとも必要になるのが、PCやタブレット、スマートフォンなどのインターネットにつながるデバイスです。
そして、Wi-Fi(無線LAN)やインターネット環境です。
会社から支給するのか、あるいは社員個人のものもアクセス可能にするのかも決めておきましょう。
セキュリティや業務に支障がない機能や速度があるかなども重要なポイントになるので、個人で準備を進めさせるよりは、負担軽減も考えて会社でそろえる方がいいでしょう。
また、必要に応じてテレワーク環境整備の補助などを福利厚生としておこなえば、社員の負担も少なく前向きにテレワークに取り組むことができるのではないでしょうか。
テレワークをはじめる際の注意点
多くの企業が導入を始めたことで注目されているテレワークですが、導入ばかりが先行してしまうと失敗することもあります。
テレワークで失敗しないためにはどういった部分に気を配るべきか、失敗の例からテレワークのやり方について考えてみましょう。
無計画での実施
テレワークの導入はコスト削減や業務効率化など、企業にとっても魅力的ですが、計画を練らないままテレワーク導入を進めると、社内の推進側と社員との間に溝ができてしまいます。
現場の課題も解消できていない、社員の理解も進んでいない段階で、強引に取り入れてもテレワークが効果的に機能はしません。
目的や意識の共有が図れないことで、社員のモチベーション低下や生産性の低下も招いてしまう可能性もあり、しっかりと計画し社員の意見なども参考にして進めることが重要です。
ルール化や制度の見直しができていない
ルールがしっかり制定されていなかったり、設定したルールや制度を見直していない企業も失敗しやすいです。
テレワークを始めると、テレワーク特有の問題が起こることがあります。
たとえば、勤務状況や社員の仕事の成果が見えにくい、正当な評価が難しいといったことです。
問題が表面化した時点で、適切なツールを取り入れる、または評価のしかたなど制度を見直すなどの取り組みをおこなわないと状況は悪化してしまい、社員のモチベーションや生産性にも影響してくるでしょう。
>テレワークの運用ルール作成のポイントと必要性とは?に関する記事はこちら
ツールの導入を先行してしまう
テレワークを導入する場合、同時にツールの導入を検討することも多いかと思います。
このとき、多くの企業が使っているからなど、単純な目安でツールを先行して決定すると失敗しかねません。
試験的に使ってみるなど段階的な導入がないと、自社にマッチしているかどうかわかりませんし、ツールありきでルールや運用を決めてしまうと柔軟な対応や適切なルール構築もできません。
また、使ってみて初めて、必要な機能が備わっていない、使いにくいといったことに気づくこともあります。
ツールはいきなり全体的に導入するのではなく、試験的に取り入れて使用感を確認し、使い方を社員に共有した上で、段階的に取り入れることが大切です。
テレワークを成功に導くには事前準備が重要
テレワークを導入することは難しいことではありませんが、適切な導入や運用をするのには注意点や順序などの事前準備が必要です。
テレワークのやり方がわからないことで失敗してしまったり、運用をあきらめてしまうのは勿体ないことですし、テレワークという働き方は政府も推奨しており、新しい働き方のひとつとして今後はより広がりを見せる可能性が高いでしょう。
テレワークのやり方がわからないと困っているのであれば、まずはChatworkを導入してみてはいかがでしょうか。
Chatworkはテレワークに必要なコミュニケーションツールとして利用できますし、チャットだけでなくWeb会議機能も備わっています。
また、テレワークでの業務の見える化に利用できるタスク管理機能、ファイルやデータのやり取りもチャット上でおこなえるファイル共有機能もあり、テレワークでの業務に活用できる機能がコミュニケーション以外にもあります。
テレワークの事前準備や必要なツールのひとつとして、Chatworkの導入をご検討ください。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。